コメディ・ライト小説(新)
- Re: セツナトラベル。【コメ募集中】 ( No.7 )
- 日時: 2017/05/31 19:54
- 名前: カノン (ID: a4Z8mItP)
その2・『転生前の世界』
ジリリリリリリン!ジリリリリリリン!
大きな目覚ましの耳障りな音が聞こえ、俺は目を開けた。
「朝、か…。」
目覚まし時計はぴったり7時を指しており、スマフォンを見て日にちを確かめると『6月3日・日曜日』と表示された。
(6月3日…今日は日曜日か。それにしても、タイムトラベルって疲れるんだな。休みなんなら、寝ていようか。)
部活をやっているわけでもない(多分帰宅部だったはず)ので、二度寝を決め込もうとする俺の耳に、母の呼ぶ声が聞こえた。
「モーリー、起きなさい!今日は生徒会の集まりがあるんでしょう?」
げげっ、と俺は思った。そういえば俺は生徒会のメンバーだったな。すっかり忘れてた。
仕方なく布団から出て、飛ぼうとすると…
「ふべしっ!」
何故か飛べなかった。なんでだよ!昨日まで普通に飛んでただろこの野郎。まさか、死神じゃなくて転生前の姿に戻った…?そんなことないよな…と思い、鏡を見ると…
「ぎゃああああ!戻ってるー!マジでどうしてこうなった!」
なんでだよなんでだよ!あの野郎は転生前の姿に戻るなんて言ってなかっただろ!?
あーもう!羽での飛び方なんてとうに忘れたわ!
「ちょっと!モーリーうるさいわよ!」
廊下から姉の声が聞こえた。取り敢えず落ち着こうか、俺。
(まて、集まりって何時からだ?)
カレンダーを見ると、7時半にエドが迎えに来ると書いてあった。因みに、エドは俺の幼馴染で親友だから覚えておけよな。
(ん…?まてまてまて!今7時15分だよな?あいつは10分前行動する奴だ。ってあと5分しかねぇ!急いで着替えて飯食わないといけねぇじゃん!いや、飯食ってる時間もねぇわ!)
丁度ズボンにベルトを巻いていたところに、ピンポン♪という甲高い音が聞こえる。
(あ、もう来やがった。ほんと早えんだよこの野郎。)
荷物の中に朝食用の菓子パンを入れ、俺は玄関へと向かった。
ガチャ
「遅いですよ。1分35秒遅刻です。」
「別にいいだろ!1分35秒くらい!」
「まあいいでしょう。今度からは気をつけて下さいね。それでは行きましょう。」
「はいはい。」
「ハイは一回ですよ。」
「うるせぇ。」
エドと一緒に学校に行くなんていつぶりだろう。そう思いながら、俺は家をあとにしたのだった。