コメディ・ライト小説(新)

Re: 君との出会いは本屋さん。『コメ・オリキャラ募集中!』 ( No.61 )
日時: 2017/08/12 11:20
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c (ID: QYM4d7FG)
参照: 第3章スタート!

24.学年集会?



『放課後、2年生は体育館に集合してください――』


「いきなり学年集会なんて……何考えてるんだろうね?佐野先生」

学校給食を食べ終わった後の昼の休憩時間。席が前後の夏音と千春が話していると、突然ピンポンパンポーンという音が放送で流れたかと思えばその後に佐野が体育館に集合してくださいなどと言ったのだ。
2年生の中の誰かが問題行動を起こしたのだろうか――それで学年集会をする、ということならあり得るけれど。

「まぁ、あの先生のことだし……今に始まったことじゃないじゃん?」
「そうだけどさー、今日はせっかく本屋行こうと思ったのに……」
「もう部活サボることは前提なんだ…」

千春の呟きは、面倒くさそうに机に突っ伏した夏音の耳には届いていないのか……それともあえてスルーしているのか。全くピクリともしなかった。

そこに、偶然悠夜と俊が通りかかる。

「あ、ねぇ秋本くん!」

学級委員なら何か知ってるんじゃないか、そう思って夏音が声を掛ける。

「ん?」
「放課後の学年集会、何について話すのかって知ってるー?」

相変わらず机に突っ伏したまま顔だけ悠夜の方を向いて問う。

「さぁ……俺は何も言われてないけど」
「ほんと?……はぁ……面倒だなー。サボろっかな」
「やめろよ、3組が全員揃わなかったら怒られて探されるのは俺なんだからよ…」

悠夜がため息混じりにそう言うと。

「あははっ、じゃあサボるね~」
「っておい!話聞いてたのかよ!?」
「聞いてるからこそかなー」

大丈夫大丈夫、サボらないから……多分、ということを付け加えてまた夏音は額を机に付ける。
腕も伸びきっており、机に入らない分はだらしなく垂れている。今の夏音はかなり面白い光景になりつつあった。

「――夏音さ、前文芸部っぽい先輩に怒られてなかった?」
「あぁ、晴樹はるき先輩のことー?」

晴樹――園川晴樹そのかわはるき。夏音たちの1つ上の先輩で文芸部部長兼演劇部員という結構すごい存在。いつも部活をサボる夏音に手を焼いているが……夏音からは適当にあしらわれていて何とも周りから見たら言い争っている様子は可哀想に思えてくるくらいだ。

「晴樹先輩も校則違反してるのに、そんな人が私を部活に連れ戻そうとする権利なんて無いしー」

……しばらく、夏音の愚痴は続きそうだ。