コメディ・ライト小説(新)

その二十八「マイクと幽狐ユウコお悩み相談室」 ( No.104 )
日時: 2017/11/09 12:04
名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: EVwkkRDF)

お昼の12時。
太陽がちょうど真上に昇って暑い時間帯。
それと同時になんだかお腹が空いてくる時間でもありますなあ。
4時間目なんかは地獄でしょう。いや地獄でしかないはず!
給食室から匂ってくるかぐわしい美味しい香り、なのに食べられない! 
なぜなら、今は授業中だから!!
そんな退屈極まりない地獄の時間に囚われの身となっているアナタのお耳をちょいと拝借し、退屈な時間を忘れ地獄から解放し天国の桃源郷へとお連れするのががワタシ共役目でございまするう。
楽しい 愉しい たのしい 時間の始まりでございまするうよー☆




+メッシー優勝おめでとトロフィー代わりの小話第二弾+



幽狐ユウコ「なーんて変なマエフリをしたところで☆」

マイク「旧校舎放送室からお昼の放送をぞ」

幽狐「かの有名なごんぎつねの親戚の友達のその友達の隣の家に住んでいた狩人の近所に住んでいた狸に化かされて死んだ狐の地縛霊の幽狐とー」

マイク「かの有名なメリーさんと同じような過去が欲しかったですぞ、パペットに宿った幽霊マイクの二人でぞ」

幽&マ「「お送りしまーすぞ☆」」

幽狐「ちなみに今回の話はほぼ台詞集となっておりましてー、誰が何を話して言っているのか分からなくなる対策に久々に台本小説でいっきまーす☆」

マイク「いきますぞい。そんでもっても、本日のゲスト紹介ですぞ」

メッシー「貴方のお耳の恋人 飯野 大和です……ペッ」

幽狐「ハイ! 心のこもってない棒読み、台本読み、大根役者、ありがとうございましたのメッシーさんとー☆」

スィート「ドナドナドナドーナドナ……翡翠 彗です」

マイク「呪いの呪文をありがとうございますぞのスィートさんのぞ」

幽&マ「「仲良し二人組に来てもらいましーたぞ☆」」

メッシー&スィート「「……仲良し?」」

スィート「いいの やまと……なかよしじゃない」

メッシー「知り合いでもないですよね~」

スィート「そうだね」

マイク「息っピッタリですぞい」

幽狐「お互いにお互いの事が大嫌い! それは仲良しの印☆」

メッシー「この霊達大概の阿呆ですね~」

スィート「ねえ……どうしてわたしスィート?」

マイク「メシ=メッシー。恋愛脳=スィート(スィーツ)だからですぞい」

スィート「なるほど。それならいい」

メッシー「僕のあだ名に関しては諸説ありますけどね~後付け設定で」

幽狐「まあまあーそれは今はいいじゃないですかあ☆」

メッシー「チッ。そうですね~。まあゲストの話なんて退屈でしょうし~いつものコーナーにいきませんか?」

幽狐「そんなことはないと思いますが……」

マイク「ここはお言葉に甘えてそうさせてもらんだぞい」

幽&マ「「人気のお悩み相談ーぞい☆」」

このコーナーでは、皆さんのお悩みに対しワタシたちが切り捨てたり笑い転げたり泣き崩れたりしていくコーナーです。

解決する気ねぇ!!

と、ツッコミを入れたそこのアナタ! ○○○○の画面の向こうにいるアナタのことですよ!

ふふふ、冗談です☆

解決するのもやぶさかでありません☆

やぶさかって……。ちゃんと悩みに答えてあげようよ……。

幽狐「お悩み相談コーナー☆」

救助しろよ!!

マイク「さっそくMさんからのお悩みですぞい」

流した!?

Mさんからのお悩み
『気になるあの人のオトシカタを教えてください』

マイク「という悩みのようですぞ。お二人はどう解決するぞい?」

メッシー「そうですね~。まず~屋上に呼び出す」

スィート「いいの やまとにしては意外なベタ」


解決方法その1 メッシーさんの場合 ∮backstory

日が沈みかけた夕暮れ。
学校の屋上から見える景色はオレンジ色に染まり、校門前は部活が終わり下校している生徒達でいっぱい。
下校時刻をとっくに過ぎている。
構内では早く下校するようにアナウンスが流れて、まだ残っている生徒がいないか先生が見回っているみたい。
でも私は帰らずにここで待ち続けている。彼が来るのを。
待っているのは同じクラスの男の子。サッカー部のエース。
彼には沢山のファンの子達がいる。私も彼のファンの一人。
すっと大勢いるファンの子の一人で良かった。彼の一番になれなくても彼の傍に居られなくても近くで応援することが出来ればそれでよかった。
……なのに。
親の仕事の都合で引っ越すことが決まったの。ネバーランドに行くことが。
ネバーランドってどこよ!? ピーターパンは腐ったパンよ!
今日がこの学校に通う最後の日。
最後の思い出作りに私は――

「待った?」

振り返ると、部活が終わってすぐに駆け付けてくれたのが分かる。サッカーのユニフォームを着たまま、汗と土まみれの彼がそこに立っていた。

「うん……ちょっとだけ」
「ごめん。ファン子達が中々、離してくれなくってさー」

苦笑いしながら彼はそっと私の横を通り、胸よりやや下辺りまでの手すりにもたれて

「夕日綺麗だな」
「……そうね」

夕日を見つめる彼の背中。
それを見ているだけで、胸が高鳴りどうにかなってしまいそう。
でも言わなきゃ、今ここで言わないと絶対一生後悔することになる。


メッシー「そして夕焼けの下校する生徒達を見下ろしながらですね~。高鳴る胸の鼓動を押さえて、そっと彼の背中を……」

「スキあり!」
「ワーオ!」

メッシー「押します」

「好きだらけね」
「イタイ!」

メッシー「落ちます」

マイク「落としどころが違いますぞおおおおお!!!」

メッシー「衝撃的な告白でしょ~?」

マイク「身も心もですぞい」

スィート「そのほうがあなたらしい」

メッシー「あとはですね~最後に一言くわえるとさらに効果的になりますよ~」

スィート「あいては眼下に地面にめりこんでいるけど」

「出れないー」
「私……本気よ」てれり……



                    ∮


メッシー「これで貴方の気持ちが本気だという事が相手に伝わりましよ~」

スィート「伝えた先に未来はないね。その恋は終わりよ」

※良い子のみんなは真似したら駄目だからね。

みんなからツッコミを入れられてメッシーさんは腕を組んで考えます。
考えました。

メッシー「じゃあ~素直に屋上ドーンと貴方を落としますって告白はどうしょう?」

マイク「なんだかもう告白の言葉が脅迫の言葉に聞こえて来ましたぞい」

メッシー「一世一代の告白はやっぱり~インパクトがないと~」

スィート「そんな告白、一代も残さないで」

幽狐「告白じゃなくて告別の言葉になってりしてー☆」

スィート「なにに別れを告げるつもり?」

メッシー「……昨日までの私、さよならっ☆」

マイク「それじゃあ間違いなく恋にさよならじゃぞおおお!!!」

メッシー「あっははははっははっはは」






後編へ続く☆




その二十八「マイクと幽狐ユウコお悩み相談室」 ( No.105 )
日時: 2017/11/11 08:41
名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: 1UTcnBcC)

幽狐「ワタシはおとすために告白するのは悪い事ではないと思いますが、勝算のない戦いはお勧めしませんね」

メッシー&スィート「……ほう」

幽狐「恋は戦争です! あらゆる知をめぐらせて相手を籠絡ろうらくするために戦略は必須!」

メッシー&スィート「……」

幽狐「女の子はーーーー生まれながらにしてーーーー戦恋武将なのです!!

   ちなみにワタシが使う計略は【火計】です。恋の炎で燃やします」

スィート「計略……わたしも……」

メッシー「そんな悩まなくても~もうもっているじゃないですか~」

スィート「なにを」

メッシー「【滑稽こっけい】でしょう?」

マイク「計の字ですらないですぞ!! それに使いどころもないですぞい!!」

スィート「ふーん……」

マイク「あれっ? 以外に無反応??」


                       ◇



幽狐「ちなみ絶賛恋の嵐(ハリケーン)が吹き荒れている、スィートさんはどんな手段を使って相手をおとすつもりですか?」

スィート「わたし?」

思考の存在であるしゅうくんとちよちゃんと、そんな、穢れた関係になんてなれない。
わたしはただあのひとたちを陰ながら(お傍で)見守れたらそれでいいの。
付き合いたいとかそんなおこがましい気持ちはない。ただあの二人がわたしの世界に存在してくれるそれだけでもう最高のご褒美、今日を生きる糧となるの。
そんな……あのひとたちと、付き合うなんて……そんな。

マイク「この話長くなりそうですぞい」

幽狐「そーですね……じゃあMさんのお悩みに答えるとしたら、どうでしょう?」

スィート「お悩み相談のほう? それだったら……校門前に呼び出す」

マイク「また呼び出し系ですぞ」


解決方法その2 スィートさんの場合 ∮backstory


桜が舞う季節がまたやってきた。

高校に入っから迎える3度目の春。

大好きなあの人と最後に向かえた春。

今日は卒業式。みんなそれぞれの進路に進みお別れする日。

校門の前で友達と涙のお別れ会。また手紙書くね、メッセージ送るね、とベルコンベアのような流れ作業。

先輩達と別れるのはそうでもない。でもわたしには別れたくない人がいる。

このまま離れ離れになりたくない人がいるの。

「よお、待った?」

物心がつく前から当たり前のようにわたしの隣で笑っている、ひとつ上の幼馴染。

でもこの笑顔を見るのも今日が最後。

このあと彼はネバーランドに留学生として旅立ってしまうから。

ピーターパンとティンカーベルがネバネバやっている、ネバーランドに旅立ってしまうから。

「で、話って何?」

ネバネバの国になんて行ってほしくない! 

ずっとわたしの隣でその馬鹿ツラさげてなさいよ!

……なんてことを言える勇気、わたしにはない。

だからわたしはこの恋の思い出に彼――


スィート「ノコノコやってきた彼」

マイク「わかりました! 彼の【第二ボタン】を貰うんですそい」

幽狐「昨今滅びつつあるあの【第二ボタン】を貰うんですね!」

興奮する明治世代。

メッシー「え? 違いますよね?」

スィート「うん。違う」

冷静な平成世代。

スィート「ノコノコやってきた彼」

「スキアリ!」

「ウギャッ!?」

スィート「――を用意してた縄で縛るの」

ボンレスハム風の縛り方が好き。

スィート「車に乗せて、家に帰宅、自宅または大きな倉庫(物置)に」

「せいっ!」

「イタッ」

スィート「落とすの」

マイク「だからおとしどころが違いますぞぉぉおおお!!

    彼はテイクアウトしたら駄目ですぞい」

スィート「だいじょうぶ、ちゃんとめんどうみるから」

幽狐「そう言って最初だけでしょ? どうせ最終的にはお母さんが面倒を見ることになるんだから、駄目よ、元居たところに返して来なさい」

マイク「彼、犬猫扱いぞ!?」

メッシー「ボタンなんて~お金にも何にもならないゴミを貰うくらいなら~、彼自身を貰って来た方がよっぽど実用的ですって」

幽狐「あ。確かに!」

マイク「洗脳されいているぞい!?」

スィート「ねえ……わたしと好きなひと……それ以外になにがいるの?」

真顔で話すスィートさんの言葉に我々は氷づいた。


                  ∮


盛り上がってきたところ恐縮ですが……


幽狐「おっと……そろそろ時間のようですね」

マイク「二人とも今日はありがとうございましたぞ」

メッシー「たまにはこんな茶番に付き合うのもいいですね」

スィート「これを読んでいるひとが楽しんでくれたかどうかはわからないけどね」

幽狐「いえいえ。楽しく進行させていただきました☆
   
   今後二人が恋に迷った時はぜひ相談に来てくだ――」

メッシー&スィート「来ないね」

マイク「即答ぞ!?」

スィート「むしろゆうこちゃんたちが恋の迷宮入りしたら相談にしてくれていいよ」

メッシー「それいいですね~。面白そうです」

幽狐「……ではでは、最後にメッシーさんに締めてもらって終わりたいと思います」

あ……無視ですか。そーですか。

メッシー「なんです。そのふり」

幽狐「食欲に身をゆだねることなく、飽くなき美への探求を胸に今日もお昼抑えた健気な女の子達に、嬉し恥ずかしストロベリーな一言をどうぞ☆」




                  【明日の君は 今日より綺麗だね】





とーゆうことで今日はゲストにメッシーさんとスィートさんを迎えてお送りいたしました☆



                    それではごきげんよう☆










                     +メッシー優勝おめでとトロフィー代わりの小話第二弾+fan