コメディ・ライト小説(新)
- その十八「夏だ! 旅館だ! 温泉だ!」 ( No.61 )
- 日時: 2017/11/05 20:37
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: 344/XKJR)
カポーンッ。
昼間アホの千代紙さんに散々な目に合わされた私(達)は本日泊る宿である旅館にある露天風呂で疲れを癒すことにしました。
「今誰も入っていないみたいですか貸し切りですねっしーさん♪」
「やほーい♪ 泳ぐぞぉぉぉ!!」
「ちよ子先輩には言ってないですよ! 温泉で泳ぐって小学生ですかっ!!?」
本当千代紙さんはアホですね。
脱衣所で着替えるだけなのにどうしてこんなにもうるさいのでしょう、あの子たちは。
蛙の子は蛙……親が親なら子も子、というわけですね。ふんっ。
「ふふふ」
「彗? なにかいいことでもあった? 顔ニヤけてる」
「あったと言うよりはこれからある、かな?」
「?」
後ろで着替えている緑屋さんと翡翠さんの会話が少し聞こえてきました。でもなんの話なのか全然わかりませんでした。
ま、まさか最藤くんとイイ感じになろうって話じゃ……ってそんなことあるわけないですよねっ。あの大人し系の2人に限って♪
「んー??? これなんだしー?」
部屋の隅。かどっこに置いてあるゴミ箱前にしゃがみ込んで小野さんがなにか言ってますよ。
「どうなされたんですか、小野さん」
「あ。りつこ~これ見るし~」
と、小野さんがゴミ箱から取り出したのは”バトン”と書かれた紙がセロハンテープで貼り付けられた長さ20㎝くらいの棒でした。
「そ、それはぁぁぁっ!!?」
「りつこ。これがなんなのか知ってるし?」
知っているも何もその棒を手にした者はお話の主役の座を勝ち取れ、お話を自分の好き放題にしっちゃかめっちゃかにしちゃえると言われる伝説的なバトンリレーとかでよく使われてそうな”棒”じゃないっ!!
な、なんでそんな伝説的な棒がこんなところにっ! しかも小野さんが手にしているのですかっ!!?
「ハッ!!?」
「んあ?」
ま、まさか今回のお話の主役は小野さんっ!? 今回あまり出番なかったですね~ご愁傷様です、ぷぷぷ~と思っていたら、後編のトップバッターですって!?
しかも! 最藤くんとの入浴シーンのお話でぇええええ!!?
※当旅館には家族風呂並びに混浴温泉はございません。あしからずに。
最藤くんと混浴なんて絶対にさせないんですからっ! なんとしてでもあの伝説的な棒を小野さんか奪う…いえ、温泉旅館に相応しくない物は没収しなくてはっ、だって私は生徒会なんでしからっえぇ!
しかしどうやって小野さんから伝説的な棒を没収しましょうか……そこか問題です。
「りつこ、これ欲しいし?」
「ええっ!? べ、べべべべべつに欲しいわけでは……」
「じゃあしおにでも…「まっ待ちなさいっ」ん?」
「私個人が欲しいと言うのではないんですよ? でも生徒会長ですから、そうゆう温泉旅館に相応しくないものは没収し保管しないと、ですね……」
「これ、ふさわしくないものだし?」
「えっ……えぇもちろんですっ!! 温泉に棒っなんて、いかがわしすぎますわっ!」
「????」
わ、私は何を言っているのでしょう/// 自分でも何が言いたいのか分からなくなってきました。
「……そんなに欲しいならあげるし、はい」
「だ、だから欲しいわけではなくて、ですねっ! でも有難く頂戴致しますわ」
では。と、小野さんに頭を下げてまだ着替えている皆さんの間を通って行き誰よりも早く引き戸を開けて露天風呂へ、そして
「よっしゃぁぁぁあああああああああああああああああああああああっっっっ!!!」
勝った! これで今回のお話の主役の座は私の者です!!
さ、斎藤くんとイイ感じになって2人の仲は急接近して、そして2人は……
「会長楽しそうだね」
「うえええええっひ、翡翠さんっ!?」
ぜんっぜん気が付きませんでした。翡翠さんの顔がすぐ後ろにありましたっ。
「だいじょうぶ。わたしの邪魔をしなかったら、会長の邪魔もしないから」
「邪魔って…な、なんのことかしら??? 私は別に何も企んでなんて……」
「わたしの邪魔だけはしないでね」
ビュウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!
「さむっ!!?」
まだ8月なのに冬のような北風が……って翡翠さんがいないっ!? 先ほどまで私の後ろにいたのにっ!!?
翡翠さんってやっぱり不思議な子…。
「やっふー温泉だ♪」
「露天風呂だしーキャフー♪」
「滑りやすいですからね。足元気を付けてくださいね」
「大丈夫だよ、美希。そんなに心配しなくても……ぁ」
「しーさんっ!? だから滑りやすいって言ったじゃないですかっ!!」
「フンッ……騒がしいな」
他の皆さんも来たようですね。1人知らない人もいますけど他のお客様でしょうか。
うちのアホの子たちがご迷惑をおかけして本当申し訳ございません。
このお話では私が主役! なら次回で千代紙さんたちを退場させることだって出来るはずっ!
別に嫌いってわけでも恨みがあるわけでもないですが、私と斎藤くんがイイ感じになるための犠牲だと思って喜んで退場してくださいね。
さあ_熱き戦いの始まりですよ_!!
『あっくんの小さいアレ』高浜 律子side
- その十八「夏だ! 旅館だ! 温泉だ!」 ( No.62 )
- 日時: 2017/09/28 10:22
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: idqv/Y0h)
『あっくんの小さいアレ』5-2
かぽーん。
「っあぁ~たまらんっ」
「気持ちいいね~」
「ごくらくごくらくだし~」
「生き返ります~」
「………ふふっ」
「爺か貴様らは」
ああぁ気持ちいい。温泉につかっていると日頃の疲れが癒されていくようです……って!! 皆さんと仲良く温泉につかって癒されている場合じゃないんでしたっ!?
今回の私は主役! このお話の神と言っても過言ではない存在! このお邪魔虫である千代紙さん達をなんとしてでも露天風呂から追い出して、竹で出来た壁の向こう側にいる斎藤くんと……イイ感じに///
「あっくんも女湯来るぅ~♪」
「「んなっ!?」」
って何を言っているんですかっこのアホは!!!?
「行くわけねぇだろ!!!」
壁の向こう側から斎藤くんの声が。そ、そうですよね! いくらなんでも斎藤くんがベルリンの壁を乗り越えてこちら側にやって来るわけないでしよねっ!?
もし……乗り越えてやって来る時が来たとしたらそれは……私を壁の向こう側へ連れ去ろうとした時とかっ!?
「キャァァァァァァ////」
「???」
「おい女。このブクブク女はなにがしたい」
「あー……無視しといてあげてください。会長は色々お疲れなんですよ……きっと」
「ふーん……そうか」
もしくは結婚式場で花嫁の私を連れ去ると時とかっ!? それか亀の親玉みたいな怪獣に攫われた私を赤いMの帽子をかぶりオーバーオールを来た配管工のおじさんみたいに助けに来てくれた時とかっ!?
「キャァァァァァァ///」
「あのブクブク女は無視するとして、あっちのはなんだ」
「もぉー照れなくたっていいんだよ、あっくん♪」
「照れてないわ、アホ!!」
「………あれは人類の汚点です」
「………なるほどそうか」
※案外とはっきりものを言う美希ちゃん。
「もぉー。昔はよく一緒に入ったのに、照れ屋さんなんだから♪」
「一緒に!?」
「会長……どこに食いついているんですか……」
く、食いつくなんて人聞き悪いわね朱雀さん。私は別に食いついたりなんてしてないわ。
……ただ少し気になっただけです。
※それを食いついたと言うのではないでしょうか…。
「可愛かったな~……あっくんのち●ち●!」
「なっ///」
「あ……あはは///」
「むぅ~ブクブク」
「………ふぅ」
「アホ子~どんなんだったし、教えろだし~♪」
「こーんなちっちゃくって~♪」
と、千代紙さんは親指と人差し指で10㎝くらいを表していました。
「そ、そんなの!?」
小さい斎藤くんの……
「嗚呼アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァ……ハッ!?」
気が付くと皆私の事を、冷たい目で見つめていました。皆さんの視線が痛いっ。
「べ、別に興味なんてないですからっ!! あるわけないですから!!」
「……むっつりか」
「りつこ興味津々だし?」
「うぅーもう! あがりましょうしーさんっ!」
「え? 美希っ」
「こんな所にいたら、アホがうつってしまいます!!」
「しおあがるし? じゃあアタシも~「イラン先輩はついて来ないでくださいっ!!」わかったついてくし~」
「ふりじゃないですよー!!!」
下の話についていけなくなった、朱雀さんは緑屋さんとついでに小野さんを連れて早々に退場。
当初の計画とはだいぶ違いますが、3人ライヴァルを減らすことができましたっ。結果オーライってやつですねっ♪
あと残るは姿を消した翡翠さんとアホの千代紙さんと観光客の人だけ! この3人さえ退場させることが出来ればもう私の勝利は決まったも同然ですっ!!
つづく☆
- その十八「夏だ! 旅館だ! 温泉だ!」 ( No.63 )
- 日時: 2017/09/29 10:22
- 名前: 雪姫 ◆kmgumM9Zro (ID: rZW0Z4bG)
『あっくんの小さいアレ』5-3
「りっちゃん興味津々か? なら覗きに行こう!!」
「な、何言っているんですか!?」
男女を隔てたベルリンの壁の向こう側へ行こうですって……そんな羨ま…
「は、犯罪よっ!!」
「可愛いものが好きなら一見の価値♪」
「そ、そうゆう問題じゃなくて、ですね!!」
「(………なんだこの不毛な過ぎる会話は)」
「それに今はたぶん、そんなに可愛くないわ!」
「なにぃぃぃ!? なぜわかる!?」
「じょ、常識よ…」
「……ふーん」
ウグッ。観光客の人の冷たい視線が痛いッ!!
べ、べべべべべつに、私が意図的に興味があって調べたとか、そんなことじゃないですからね!? か、勘違いしないでよねっ!?
ただその……おばあちゃん直伝の海苔巻きをもっと美味しく出来ないかと……パソコンでいろいろ検索していたらですね……イロイロ・モロモロな感じのピンクなページに………とばされちゃったりしまして///
「………////」
「どう可愛くないんだ!? おしえてりっちゃんっ!」
「な、なんでそんな説明を!?」
「やっぱり見に行くしかっ!」
「ずるいっ! …ぁ。じゃなくて駄目っ!!」
「(……今宵の月は美しい)」
壁の向こうへ行こうとする千代紙さんの腕をとっさに掴んだはいいですけど、どうしましょう。
なんて言えばアホの進行を止めることができるのでしょうか…。やはり、正直に説明してあげるしかない…の?
「お……大きくなっているの」
「ハ?」
「…驚くほど段違いに!!!」
「なんとっ!?」
「成長度合いで言えば、先頭の形状も変化!」
「かっこよさそう! よけー気になる、のぞこう!」
「駄目ですって!!」
「止めるな、りっちゃんっ」
「止めますよ! だ、だってもしかして斎藤くんの股間の”アレ”が標準の”ソレ”よりも小さくそのことを気にしてたら……貴女が見る事で深く傷つけることになるんですよっ!!!?」
「マジかっ!?」
「斎藤くんのような完璧人間程、そうゆうコンプレックスが強いと聞くわ!!!」
「詳しいな!?」
「やはり貴様、むっつりだろ」
「違います!!」
観光客の人が変な誤解をしてらっしゃるのはずごく気になりますが、今は目の前にいる千代紙さんの方です!
こ、これだけ教えてあげれば満足して出て行ってくれるは……
「だが、そうゆうことならばなおさら見に行かなくてはっ!?」
「ちょと、貴方!?」
無視ですか!? 私が言ったこと完全無視ですか、このアホはっっっ!!?
「そんなあっくんでも私は大好きだよ…と抱きしめてあげたい。
そして深まる愛!!」
「んなぁぁぁぁああ!?」
「今行くよー、あっくーん♪「待ちなさいっ!!」」
白い戦闘ロボットに乗って「いっきまーす」って数回叫んだだけなのに名言と言われているあの人みたいに飛び出そうとした、千代紙さんの身体を掴み動きを封じました。
「そもそも斎藤くんのソレは小さくないかもっ!!」
「その時は……ワタチが殴られるだけのこと。ワタチは自分が殴られることよりもあっくんが苦しみ続けることの方が辛いから」
「ええええええぇぇぇぇぇええ!!?」
「さあー、離すんだ! ワタチは行くっ!!」
分かります。99%このアホはぶっ飛ばされる。でももし1%の確率で奇跡が起こってしまったら…
***
全裸マンのちよ子とー、あっくんがー
「あっくん…」
「…お前が一番だぜ」
がー
***
「イヤアアアアアアアアアアアアアアァァァァッァァァァアアアア!!!」
そんなことは絶対に起きないと、分かってはいます。でも1%でも起きる可能性があるのなら、私はっ!!
「私も行くわ!!」
「なにぃ!? 殴られるかもしれないというのに、なぜそこまでする!?」
「そ、それは……」
「ん?」
「生徒会長だからです!!」
「生徒会長って大変だなっ!?」
私達は共に手を握り合い
「ならば、共に行くぞ!」
「ええ。斎藤くんのためならっ!」
いざ! 男女を隔てるベルリンの壁の壁の向こう側へ!!
「あっくーーーーん!!!」「斎藤くんっ///」
「――――ッ!?」
「―――ぇ!?」
壁に登り顔を出した瞬間、隣にいた千代紙さんの顔面に鬼の金棒がめり込んでいました。そのまま千代紙さんは女湯の中へジャポン。
「あんたまでいったいなにを……」
斎藤くんの困惑した顔。
い、いけないっこのままだと私は千代紙さんと同類ということにされてしまうわ!! なんとか、誤解を解かないとっ。
「ち、違うの!! 変な目的じゃなくて、あくまで斎藤くんのためにしたことであって、変な目的じゃなくてぇぇぇぇぇええ!!!」
「……わかった。もういいから」
「ぇ? わかってくれた?」
「はいはい」
女湯に戻って温泉につかりなおします。
「あ~良かったぁ」
「(……良くはないだろ)」
※一方その頃男湯では……
「どうして……みんな僕様ではなく斎藤君ばかりなんだろう……」
「アナタが変態だからじゃないですか~?」
「うぅ……ぶくぶくぶく………」
犬神家の一族ならぬ、水仙時財閥の一族が誕生していましたとさ_♪
「ふふふ……レアな写真げっと」
****
ちょっと今回は猥談回になってしまいました(;^ω^) そしてもしかしたら次回もそーなるかも?
年頃の乙女が集まって話す事と言えば”アレ”しかないですもんね(*ノωノ)
突然ですが問題です。
ゲスト出演した「観光客の人」とは誰のことでしょうか!?
答えは……彼女が正式に登場した回でw