コメディ・ライト小説(新)
- Re: エンジェリカの王女 短編集 ( No.16 )
- 日時: 2017/10/25 21:46
- 名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: AQILp0xC)
エンジェリカの二人 —ジェシカ&ノア編—
1話
桃色のジェシカと薄紫のノア。
天界の王国エンジェリカに暮らす貧しい天使二人組が、アンナ王女に出会うずっと前のお話。
◆
「ノア!行くよっ!」
「待ってー。ジェシカ速いー」
「もう待てないっ!食料持ったから飛ぶよっ!」
「あー。置いていかないでー」
あたしとノアは、幼い頃に出会ってからずっと一緒に暮らしてきた。朝昼の活動も盗みも、夜寝るのだって、全部二人で一緒にする。
あたしたちに男女の垣根なんてない。
食事はいつも店から盗んだパンや果物をちょっとだけ。手に入れた分を二人で半分ずつ食べる。成果によっては、丸一日まともな食事をしない日もあった。
お風呂屋へ行くお金はもちろんないので入浴は主に川で行った。入浴と言っても、軽く体を洗うくらいのものだが。
夜は毎日森で野宿する。冬場は、町のゴミ捨て場で拾ったボロボロの毛布に二人でくるまり、寒さを凌いだ。たまにマッチを盗み、火を起こして温もったりもした。
子ども二人でまともな生活ができるはずもなく——あたしとノアはもうずっと貧しい生活をしている。
「いやーっ、今日は食べ物いっぱい食べられるねっ!やったね、ノア」
今日はパンとリンゴを二つずつも手に入れられた。ここ数日あまり良い成果が上がっていなかったので、こんなご馳走は久々だ。
実はあたしが本当に好きな果物はモモなんだけど、エンジェリカではモモは高価なので滅多に食べられない。そもそも果物全般が高価だ。だからリンゴでも十分嬉しい。
「ジェシカが嬉しいと僕も嬉しいよー。リンゴはジェシカにあげるからねー」
「え、いいの?」
「うん。家族だからねー」
薄紫の髪と羽を持つノアは、まだ赤子のうちに親に売られ、「天使屋」という店で売り物にされていたらしい。
そんな不幸な身の上でありながら、ノアはとてもまったりした性格だ。いつも穏やかにニコニコしているし、口調も動きものんびりしている。
そんな彼は「家族」というものに憧れている。
あたしも小さな頃に母親に捨てられるという経験をし今に至っているわけなのだが、ノアの場合は親の顔を一度も見たことがない。そういう意味では、あたしよりノアの方がずっと不幸なのかもしれないと思う。
もっとも、彼の呑気な言動はそんなことを一切感じさせないが。
「そういえばさ、天使屋にいた頃のアンタはどんな生活をしてたの?」
皮つきのままのリンゴを直接かじりながらノアに尋ねる。
「うーん。普通の生活だよー」
「普通って言ってもよく分かんないじゃん。もっと具体的に説明してよ!」
「具体的ってー?」
「朝起きて何して何して……、夜は何して寝る、みたいな!つまり、もっと詳しい説明をしてってこと!」
特に何の味付けもされていないパサパサで固いパンをかじっているノアは、とても幸せそうな顔をしている。一人でパンを丸ごと一個食べられるのは久々だからだろうか。
「えーと。まず朝五時半に起きて掃除をしてたかなー」
「おぉっ、早起き!」
それからあたしは、ノアから天使屋での暮らしについて話を聞いた。
毎日朝五時半に起きて店の掃除を一時間半。つまり七時まで。その間に与えられた掃除を終えられなかった場合は罰として朝食抜き。
十分間の朝食を終えると、それからは作業。物作りの日もあれば、土木作業や農作業の日もあったらしい。しっかり働かない場合はやはり罰があり、昼食抜きや鞭打ちが主だったとか。それにしても、鞭打ちなんて想像できないな。
午後はお待ちかね、天使販売の時間。労働力を欲している者がエンジェリカ中から集まり、大規模なオークションが開かれる。
「僕は役立たずだから、ずっと売れなかったなー」
ノアはニコニコ笑って言う。
その口は、まだ一口めをモグモグしている。恐るべき食事の遅さだ。
そんな風にまったりと食事をしながら、ノアの昔について話していると。
「いたぞ!紫だ!」
「商品番号2101、発見しました!捕獲します!」
「ふっ、手加減しねぇぜ」
突如、そんな声が聞こえた。驚いて周囲を見回すと、三人の天使の姿が見えた。既に囲まれているというまずい状況だ。
——紫、2101。
それはノアを示す言葉である。紫は髪と羽の色、2101はノアが売り物だった時の番号。
男性二人、女性が一人。ノアのことを知っているということは、恐らく天使屋の関係者だろう。ノアを取り返しに来たのかな。
「もしかしてお迎えかなー?嫌だなー……」
「アンタは下がってて。大丈夫、こいつらはあたしが片付けるから」
「で、でもジェシカー……」
「戦いなら巻かせてよっ。アンタはそこにいたらいいから」
片手を開き、その手のひらに意識を集中させる。桃色をした霧のような聖気が手に集まり、やがて一振りの剣へと変化する。
あたしがその剣を構えると、天使屋の関係者と思われる三人はそれぞれ武器を取り出す。
「紫を連れに来た!渡してもらおう!」
「商品番号2101を渡していただきます!」
「ふっ、手加減しねぇぜ」
でも、あたしからすればこんな天使たちは敵じゃない。
「ふん!三人まとめてかかってきなよ。あたしが相手してやるからさ!」
一度天使屋から脱走したノアがここで連れ帰られたら、どんな酷い目に遭うことか。きっとまた、ご飯抜きだとか鞭打ちだとかされるに違いない。たいして賢くないあたしにでも、そのくらいは簡単に想像がつく。
だからノアは絶対に渡せない——!
- Re: エンジェリカの王女 短編集 ( No.17 )
- 日時: 2017/10/26 23:33
- 名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: GTJkb1BT)
2話
あたしは戦いが好き。
それが原因であたしは親に捨てられた。天使なのに戦いが好きなのはおかしいらしい。自分の子どもに「不気味」と言うなんて、酷い大人もいるものだ。
一番最初に襲いかかってきたのは、ノアを「紫」と呼ぶ男性天使。手首から肘までくらいの刃渡りのナイフを振り回しながら接近してきた。素早く懐に潜り込み、男性天使の胸部を肘で殴る。その威力で一瞬怯んだ男性天使の胸元を、剣で下から斬り上げる。う゛っ、と詰まるような声を出して倒れた。
「なかなかやりますね……ですが!」
「ふっ、手加減しねぇぜ」
女性天使と「ふっ、手加減しねぇぜ」しか言わないおじさん天使が同時に攻撃を仕掛けてくる。あたしは剣を持ったままその場で回転し、二人同時に斬った。
「よし!片付け完了っ」
あたしは三人を仕留めたことを確認すると、ノアのところへ戻る。
ノアは地面に座り込み小刻みに震えていた。顔は真っ青になり、羽は縮み、暗い紫の瞳には泣き出しそうなくらい涙が溜まっている。随分怖かったようだ。
「ノア、大丈夫?」
「う、う、うー……っ、うわああぁぁぁぁぁぁん!」
声をかけると、ノアは突然泣き出した。こんなに号泣するところを見るのは初めてかもしれない。ノアはいつも呑気にニコニコ笑っているから。
強く抱きつかれ、さすがに動揺する。案外力が強いし。こんなに全力で抱きつかれると少し痛い。
「そんなに泣かないでよ。心配しなくてもあたしがいるじゃん!」
「でも、でもー……でもだよー……。でもジェシカは、でもでもー……」
「ちょ、ほとんどでもしか言ってないじゃん!」
ノアは相変わらず意味が分からないことばかり言う。
だが、余程怖かったのだろうということは理解できるので、あたしはこれ以上何も言わないことにした。過去に自分に怖い思いをさせた相手が現れたのだ。恐れて震えるのは当然かもしれない。
あたしはノアをギュッと抱き締め返し、彼の頭をゆっくりと撫でる。手に触れる薄紫の髪は柔らかくて心地よい。
「怖かったね、大丈夫だよ。よしよし」
頭を撫でてあげていると、ノアはいつの間にか眠ってしまっていた。あたしの腕の中で。気持ちよさそうな顔で、スヤスヤと穏やかに寝ている。
いつもならノアが寝たら叩き起こすのだが、こんなことがあった後だ。今日くらいはゆっくり寝させてあげよう。
あたしはノアを木の根元まで運び、その体にふるぼけた毛布をかける。結構雑に動かしたが起きない。丁寧に動かすのが苦手なあたしにとって、そこはノアの良いところだ。
ぐっすり眠っているノアの横に腰を下ろし、空を見上げる。しかし風に揺れる黒い木々が見えるだけで夜空は見えない。
それにしても——こんな風に誰かに襲われるのは珍しいな。
食べ物を盗んだ店の店主に追いかけられることはよくある。野犬に襲われたこともある。だが、天使屋の関係者に急襲されたのは今日が初めてだ。
なんだか、嫌な予感がする。
けど、どんな敵が現れてもノアはあたしが護る。
それは彼と行動を共にすることになった日から決めていたこと。決して揺るがない、絶対的な誓いである。
◆
夜はすぐに明けた。
いつの間にか寝てしまっていたらしい。気づけば朝になっていた。意識が戻り目を開けると、あたしの顔を覗き込むノアの姿が視界に入る。ノアはいつも通りの穏やかな表情だ。昨夜あれほど泣いていたとは思えない。
「ジェシカ、おはようー」
「……ノア」
今日はよく晴れた日だ。木々の隙間から太陽光が差し込んできている。起きたばかりのあたしは思わず目を細めた。
だって眩しいんだもん。
「今日は起きるの遅いねー。ジェシカはお寝坊さんだねー」
「は!?昨日遅くまで起きてたから仕方ないじゃんっ!」
「ごめんー。怒らないでよー」
寝起きから騒々しいなぁ。
昨夜はつい色々考えてしまい、気づけば遅い時間になってしまっていた。それに加え、天使屋の関係者がまた襲ってくるかもと警戒していたせいで、あまり深く眠れなかった。
おかげで寝不足。何とも言えない複雑な気分である。
しかしノアはというと、何事もなかったかのように呑気に笑っている。「ノアはあたしが護る」なんて決意をした過去のあたしがバカみたい。
「にしても、今日は凄い晴れてるなぁ。目があまり開かない」
「こんな日くらいは泥棒せずに過ごしたいなー」
「……アンタ、案外痛いとこ突いてくるよね……」
ノアの口調は穏やかだ。だからこそ、彼の言葉が胸を締めつける。
あたしだって望んで盗みをしているわけじゃない。可能なら真っ当な暮らしをしたいと思っている。でも無理なのだ。まともな教育を受けていない子どもであるあたしたちが就ける仕事など、エンジェリカにはほとんど存在しない。
働いてお金を稼ぐには読み書きをマスターしなくてはならない。しかし、あたしは簡単な読み書きしかできないし、ノアは読みも書きもほとんど習っていない。
「さて、今日はどうするー?」
ノアがじっとこちらを見つめてくる。その澄んだ瞳は、降り注ぐ太陽の光を照り返し、キラキラと輝いている。
……そんな期待したような目で見ないでよ。
曇りのない純粋な紫の瞳。それを目にすると、あたしだけが汚れているみたいな気がして、少し苦しくなる。
「ジェシカ、どうしたのー」
「えっ?」
「何だか元気なさそうだよー。大丈夫ー?」
「あ、うん。……大丈夫」
するとノアは急に立ち上がる。彼にしては珍しく素早い動作だ。
「よーし、じゃあ今日は川へ行こうー」
いきなりすぎて話についていけない。二人で川へ行くことはよくあるが、ノアが自ら提案するのは珍しい。少なくともあたしの記憶の中にはない。
「いつもはジェシカだからー、今日は僕が魚たくさん捕まえるよー」
「アンタいつも水怖がってるじゃん。捕れるの?」
「うんー。今日は頑張るよー」
ノアは魚を捕まえると張り切っているが、彼にそんなことができるとは到底考えられない。ノアは水が苦手だし、泳ぐ魚を捕まえられるほど素早くもない。そもそも、あたしでも難航するようなことをノアがやってのけるとは思えない。
だが、食料は手に入らなくても暇潰しくらいにはなるだろう。
そう思い、私はノアと歩き出す。行き先は近くの川だ。
- Re: エンジェリカの王女 短編集 ( No.18 )
- 日時: 2017/10/27 20:17
- 名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: YzSzOpCz)
3話
川へはすぐに到着した。
日差しが強いからだろうか、流れる水がキラキラ輝いていて、いつもより澄んでいるように見える。とても綺麗な光景に、あたしは暫し釘付けになった。
隣にいたノアは川の方へと駆け出す。しかし、川の手前で砂利につまずき顔面から転けた。しばらく起き上がってこないので、呆れながらもすぐに駆け寄る。
「ちょ、大丈夫?」
声に反応してゆっくり顔を上げるノア。彼は予想外にも笑っていた。
「うん、平気平気だよー」
目を凝らしてノアの顔を見ると、うっすらと膜のようなものがあることに気づく。髪と同じ薄紫の膜だ。
「その膜みたいなの何?」
「あー。転けちゃったねー」
「いや、話聞いてよ!」
するとノアはキョトンとした顔になり首を傾げる。あたしが聞いていることの意味が理解できないようだ。
聞くより試した方が早そうなので、ノアの顔に触れてみることにした。しかし、伸ばした手は薄紫の膜に遮られノアの肌に触れられない。
試してみた後、あたしは即座に気がついた。
「これ、もしかしてアンタの聖気なんじゃない!?」
天使が生まれつきまとう聖気には様々な色や種類がある。そして、聖気でどういうことができるかはそれぞれ違う。
あたしの場合は剣を作り出すことができる。しかしノアは、聖気が持つ力が何なのか知らないと言っていた。だから「防御膜を作るのがノアの力だったのでは?」と思ったわけだ。
しかし本人はというと相変わらずで、「そうなのかなー?」と言いながら笑顔で首を傾げている。話が飲み込めていないらしい。呑気というか何というか……言葉では言い表しようのないのがノアという天使だ。彼がいつもこんな調子だから、あたしは溜め息が尽きない。
溜め息をつくと幸せが逃げていくと言う。なるべく溜め息なしで済めば良いのだが、ノアと暮らしているとそれは難しい。
「とにかく魚を捕まえてー、ジェシカをお腹いっぱいにしてあげるよー」
ノアはゆっくり立ち上がると、川に向かって走り出す。走らず歩けばいいのに。安定感のない場所で走るから転倒するんじゃ——と思った瞬間また転けた。予想通りすぎる展開に呆れずにはいられない。なぜこうも不器用なのか。
「ノアはもういいよ!魚はあたしが捕るから!」
「えー。どうしてー?」
「頼りないアンタなんかには任せられない!」
少し苛立ち、勢いよく川へ入っていく。そんなあたしの後ろから追いかけてくるノア。
「待ってよー。たまには僕がー頑張るからー」
「いいって!もう、邪魔っ!」
ついカッとなったあたしは、ノアを突き飛ばしてしまった。
彼の細く軽い体は吹き飛び、勢いよく後ろへ倒れ込む。バシャンと大きな飛沫がかかり、それで正気を取り戻したあたしは、慌ててノアに寄る。
転倒した拍子に頭付近を軽く打ったからだろうか、彼は気を失ってしまっていた。傷は見当たらないし出血もないため重傷ではないと思うが、少し心配だ。あたしが突き飛ばしたせいでこうなったというのもあるし。
あたしは取り敢えず川の外へ運ぶことに決めた。長時間水に濡れていては体が冷えてしまう。
「……ごめんね、ノア。あたしが乱暴なことしたから」
すぐにリュックを開け、タオルを取り出す。そして川辺に座り込み、ノアの水浸しになった体をタオルで拭きながら、独り言のように呟く。
「ノアはあたしのために、魚を捕ろうとしてくれたんだよね……」
その気持ちを分かっていなかったわけではない。
ノアがとても優しい天使だということは知っている。動きは遅いし情けないが、誰よりも優しい。それが彼の良いところだ。
なのにあたしは、そんなノアの心を酷い言葉で傷つけ、突き飛ばしたりなんかして体まで傷つけた。
「あたしはやっぱり……傷つけることにしか能がないのかな……。ごめん、ノア。こんなあたしと二人で嫌だよね……」
ノアは幸せを知らない。だからあたしが幸せを教えてあげないとと思っていた。だが、これでは真逆ではないか。あたしは結局、少しもノアの役に立てていない。
このままではいつか必要とされなくなる——。
ノアがあたしから離れていく日が来るのが怖い。また昔みたいに一人ぼっちで暮らさなくてはならないなんて、絶対に嫌だ。
「……ジェシカー?」
不意に聴こえたノアの声に、あたしはハッと正気に戻った。
「ジェシカ、どうして泣いてるのー?」
慌てて頬に触れてみる。
どうやらあたしは泣いてしまっていたらしい。
「悲しいのー?」
「なっ、泣いてないっ」
「ジェシカ、変なのー。泣いてるのに泣いてないって言うー」
「そういうの止めてよっ」
ノアは相変わらず呑気にニコニコ笑っている。不思議で仕方ない。彼の脳は何かが欠落しているのだと思う。けれども、そのおかげで彼はここまで生きてこれたのだろう。
普通の天使なら、天使屋での過酷な日々に耐えられるはずがない。長時間労働に加え厳しい罰など、普通ならまず心を病むだろうし、最悪自ら命を絶つ可能性も否定できない。
そんな日々を耐えたノアは、どう考えても普通ではない。
「……さっきはごめん」
改めて真剣に謝ると、ノアは目をパチパチする。謝る理由が分からない、という顔だ。
「酷いこと言って、突き飛ばして。あたしはこんな性格だから、傷つけることしかできないんだ。だから……ごめん」
あたしが言い終わった時、彼は突然あたしを抱き締めた。体を密着させ、頬擦りしてくる。ノアが何をしたいのか、あたしには理解できなかった。
川の水に濡れたひんやりした頬が心地よい。
「僕はねー、ジェシカのこと好きだよー。ジェシカは僕を大切にしてくれるもんー」
とても優しい声だった。
あたしはまた泣きそうになる。だが今度は不安による涙ではない。
「ずーっと、一緒にいたいなー」
甘えたで小動物みたいなノア。あたしはそんな彼を本当に可愛らしいと思った。
「僕を捨てないでねー」
「分かってる。アンタを捨てるわけないじゃん」
「そっか、嬉しいなー。僕、ジェシカ大好きだよー!」
「あぁもうっ!重いって!」
◇終わり◇