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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 満月ウサギとクール男子~短編~ ( No.11 )
- 日時: 2018/03/28 18:19
- 名前: 雪原みっきい (ID: 9Urj1l4Z)
第九章 いじめ 後編
その日の授業が終わって、利月は帰ろうとしていた。
「さて、と。準備も終わったし、帰ろうっと。」
もう教室に残ってた生徒は利月しかいなかった。利月は麗矢を迎えに行こうとして、麗矢の部活―弓道部に向かった。しかし、もう弓道部の部活は終わっていて、麗矢の姿はなかった。
「あっれ~?先に校門のところに行ってたのかな?」
利月はそう思って、急いで校門に向かおうとした、その時だった。突然何者かに口をハンカチでふさがれ、叫べずに意識を失っていった。
「麗・・・矢ッ・・・」
「あいつおせーな・・・。そういえば、今日美菜たちになんかされてたよな・・・。まさかッ!」
麗矢はやっと気づき、急いで校内に戻った。
利月は意識が戻った時、知らない部屋にいた。だが、周りにはボール・マット・得点版などがあったため、すぐに体育倉庫だと気が付いた。利月は大縄で椅子に身体を縛り付けられていた。
「あ、クソ女が目を覚ましたぞ。」
いきなりあの大将の声がして、利月は驚いた。
「あなたたち・・・ッ!何する気!?」
利月は怒りながら大将にそう問いかけた。大将は不気味な笑みを浮かべ、こう言った。
「あんたを地獄に叩き落とすんだよ。それより、私たちの事、名前で呼べよ。あ、そっか。私らの名前知らないのか。じゃあ教えてやるよ。私は美菜。」
と、大将が言った。それを合図にほかの仲間も名前を述べた。
「私は美羽。」
「私は玲子。」
と。
「覚えておくんだぞ、クソ女。」
美菜はニヤリと笑った。
「さあて、まずは・・・その可愛らしい耳の毛を切ってやろう。お前ら、これを使え。」
美菜が取り出したのは、なんと改良されたカミソリだった。それには、金属の刃が何本も付いていた。利月はひどくおびえた。そして、利月は、
「麗矢ーッ!!助けてーっ!!!」
と、叫んだ。
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