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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 満月ウサギとクール男子~短編~ ( No.5 )
- 日時: 2017/11/09 20:06
- 名前: 雪原みっきい (ID: 9Urj1l4Z)
第四章 川西中学校
麗矢の家は広かった。何ていうか、豪華じゃないんだけど、清楚できれいだった。きちんと整理整頓されていた。
「お前の部屋は、三階な。」
麗矢の家は四階建てだ。利月は三階の202号室になった。
「あんたんちって、ホテルみたいだよね。」
と、利月が何となく、そうつぶやくと、麗矢が、
「『みたい』じゃなくて、うちはホテルなんだよ。」
といった。そして続けて、
「三階だけだけどな。」
と、付け足した。ふと、なにか思いついたように、麗矢が言った。
「お前、よかったら川中いくか?もちろん、学費はおれの、親が負担するから。」
「川中・・・?」
利月は川中なんて聞いたこともなく、聞いたのは、今日が初めてだった。
「ああそっか。お前、月人だったな。川中は川西中学校の略。要するに、この町の中学校って、わけ。」
そう聞いて、利月は、ああ、中学校ね、と、納得した。
「ねえ、この町って、中学校一つしかないの?」
と、利月が麗矢に問う。ああそうだ、と、利月の問いに麗矢が答える。
「いいね、受験しなくて、お気楽に遊んでられて。まあ、その程度の中学校なら、私はパルフェ!つまり、完璧ってこ と」
と、何とも利月がもったいぶっていうので、麗矢はイラついたのか、
「はあ?そんな根拠、どこにあんだよ。」
と、そっけなく言った。利月は自慢するように、
「根拠は、月の国の名門中で、成績が、学年でいつも、トップだからよ~っ」
という。麗矢は悔しそうに、舌打ちした。
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