コメディ・ライト小説(新)

Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった 【参照800突破!】 ( No.61 )
日時: 2015/02/19 18:10
名前: 美奈 (ID: fQORg6cj)

第29話
京汰の試験は全て返ってきた。
あとは、学年平均がきちんと出るのを待つだけだ。

京汰の学校では、学年平均はクラスの掲示板に、成績優秀者の表とともに貼り出される。
そしてちなみに、成績優秀者は1位から10位まで総合得点とともに載るが、華音ちゃんはその常連メンバーだ。
いわゆる、才色兼備そのもの。
だから人気に拍車がかかるのだ。
女子の憧れの的でもあるらしい。
京汰の結果はどうだろうか……。

学年平均と成績優秀者の表が貼り出されるのは、この日の13時。
今まで、成績が底辺すぎたために、その発表に無頓着極まりなかった京汰は、今回ばかりは違った。
13時ちょうどに間に合うように、早弁までして、試験の解答用紙を力強く握りしめている。
…華音ちゃんはじめみんなが、いつもと違いすぎる京汰の行動に戸惑っているようだ。無理もない。

今すぐ顕現してみんなに事情を説明したいところだったけれど、突然の式神顕現にビビって女子生徒に倒れられてしまったらいけないので、僕はとにかく黙って見守ることにした。

Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった 【参照800突破!】 ( No.62 )
日時: 2015/02/20 19:42
名前: 美奈 (ID: AQILp0xC)

第30話
・・・・・
ようやく13時がやってきた。
今まで、学年平均なんてものには無頓着極まりなかった俺が、早弁を済ませてこの時を待っている。
…革命的だと我ながら思うのは、馬鹿だろうか。

クラスのみんなが、怪訝な顔をしているのは十分分かっていた。
そりゃそうだ。
いつも学年ワーストランキングの常連なのだ。華音様とは真逆の人間が、どうせ自分の得点より20点は高い学年平均の発表を早弁までして待ち、そんなものの発表前にとっくにゴミ焼却場行きの運命を辿る俺の答案が、今、俺の手に握られているのだから。
ただ、前にも言った通り、これは式神との男のガチンコ勝負なのだ。それに今回は自信もある。

すぐさま掲示板へ駆け寄った。ちょうど、学年主任が紙を掲示し終わった所だった。

どれどれ……?

〈京汰、どう?どうどう?どうだった?〉

(……………。)

〈京汰??どーなのよ、何か言ってよ〉

俺の手は、震えていた。
震えちゃうよ、とまんないよこの震え。

だって。


こんなこと、こんなこと、こんな、こと…………







「はじめてだぁぁぁぁぁあっっっっっ!!!!!!!」

〈え、どゆこと〉

え、どういうことって。
…こーゆーことだよ。





「超えたーーーーーっ!!!学年平均超えたーーーーーっ!!!人生初!この16年間の人生のターニングポイント!脱、ワーストランキング常連者!っっっしゃぁぁあ勝ったぜ勝ったよ俺様の輝かしい勝利っ!とらいあんふっ!!!!」