コメディ・ライト小説(新)

Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった 【参照900感謝】 ( No.66 )
日時: 2015/02/27 16:59
名前: 美奈 (ID: 0dFK.yJT)

第33話
・・・・・
「おい、京汰」

「んー?」

俺は気づいてなかった。
学年平均超えは、俺の人生最大の成功だった。
そしてこの失態は、俺の人生最大の失敗だった。

「あぁぁ!!悠馬助けて!なんで俺あんなことしちゃったんだろ!!」

…あ、ちなみに言っておくと、ここは家なので、直接話しても差し支えはない。
俺をひたと見据えた悠馬は、ただ魂の抜けたような顔をしているだけだった。
…ん?式神の顔が、魂抜けてる?
式神に魂…あんのかな…あったらすげぇ……………まぁいいや。

そんなことはさて置き、とにかく俺は、学校という公共の場において、悠馬とは意思のみで話すという自分で決めたルールを、学年平均を超えたという、自分史上最大の革命的事実にあたふたして、つい家にいる時と同じようにしゃべってしまったのだ。

おかげで、周りの生徒からめちゃくちゃ変人扱いな目で見られる羽目になってしまった…。
そして、俺にそのような目を向けた生徒の中には………



俺が今回彼女のために頑張ったと言っても過言ではない、あの、あの篠塚華音様がいらっしゃったのだった………。

Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった 【参照900感謝】 ( No.67 )
日時: 2015/03/02 21:15
名前: 美奈 (ID: 9i/i21IK)

第34話
「あぁぁ!!悠馬助けて!なんで俺あんなことしちゃったんだろ!!」

俺は家に帰るなり、大声をあげて式神に泣きついた、いや、こういう言い方は俺のプライドに傷がついてしまうからやめよう、式神に相談したのだ。

『あんなに気をつけようねって話したのに!もう知らないよ!華音ちゃんだってめっちゃ怖い顔してたよ!誰のために京汰は今回頑張ったんだよ!自業自得だよそんなの!』

「華音ちゃん、やっぱり俺のこと嫌いになっちゃったかな…」

真剣に悩む俺に、悠馬は容赦無くぴしゃりと言い放つ。

『…それ、なんか前は好きだった、みたいに聞こえるけど』

「…じゃ、華音ちゃん、もう金輪際俺のこと、アウトオブ眼中かな…」

アウトオブ眼中…我ながら、すごい時代の言葉を使ってしまったなと感じた。
パニクった時に、親の口癖が感染するのは、藤井家の特筆すべき点である。

悠馬ははぁーーーーーっ、と盛大なため息をついた。

『アウトオブ眼中どころか、デスノート記載確定だと思うよ』

頭を、ハンマーで、ぐぁーーーーーーん、と殴られた、そんな感じがした。

「で、ですのーと………」