コメディ・ライト小説(新)
- Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった ( No.92 )
- 日時: 2018/03/05 22:21
- 名前: 美奈 (ID: .ZWwmuJW)
第3章 11月
第45話
とうとう11月に入ってしまった。11月といえば、俺たちの高校の文化祭である。だいたい文化祭というと9月から10月が多いが、俺の学校はなぜか11月だ。理由は定かではない。なんでなんだろ。文化の日の前後でやるべき!みたいな考えなのかな。
まあとにかく、実は今までそれなりに準備も進んでいたわけで。...あ、俺は帰宅部だけど、クラスの出し物には参加しなければならないというルールがある。全員一応は、学校のイベントに参加しましょう!というわけだ。でも帰宅部員の士気が高いわけがない。義務で参加してるんだから当然だ。...と、思っていた。というか、他クラスの帰宅部員は一様に士気が低い。
しかし俺は、てか俺のクラスは、違った。士気はめちゃめちゃ高かった。
なぜって、それは我らが篠塚華音様がいらっしゃるからに他ならない。俺のクラスでは文化祭二日間のうち1日、模擬喫茶を開くのだが、そこで彼女のウエイトレス姿が拝めるのである。彼女はバスケ部に所属しており、また一年という立場は一番下っ端なので、試合など当日の拘束時間が長い。故に、彼女の模擬店のシフトの時間は非常に限られるのである。そしてその限られた一時間のシフト目がけ、非リア男子が全力をかけて戦うのだ(リア充男子はちゃっかり自分の彼女と同じシフトに入れたりしていて、俺らの戦いには加わらない)。もちろん、華音様の空いている時間が合わない非リア男子もいて、最初から脱落者が数名いた。こういう時に帰宅部は強いんだよなあ。
結局、華音様のシフトには男子が3人入れることになった。女子は華音様と他2名。彼女の仲良しメンツである。そして皆顔面偏差値の高いこと。その男子3枠に、俺ら12人が殺到した。つまり倍率4倍。恐ろしや。ちなみにこの中には、以前スナックトスをおねだりした奴(ちなみに奴は城田、という。中身クズなのに名字は素敵なんだ)も含まれている。シフト争奪戦はくじ引きで決めることになった。引いたくじに赤い印が付いていたら当たりである。くじ引きに決まる前、例の城田が華音様に王様じゃんけんをおねだりしたが、あっさり断られた。「私がいるかどうかで決めないでよ」、らしい。申し訳ないが、それでもあなたの存在は大事なんです。というか城田完全に嫌われた説あるな。