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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 俺の恋敵は憎たらしい式神だった ( No.94 )
- 日時: 2020/03/31 14:10
- 名前: 美奈 (ID: hVaFVRO5)
第46話
運命のくじ引きが行われた。強い想いを胸に、くじを引く。折り畳まれた白い紙。中身赤い印ありますように...!
全員が引き終わり、俺らは一斉に紙を開いた。結果は...
「「嘘やろ」」
俺と城田の声が重なった。ってことはお前も...?
「っしゃあああ!!京汰見ろよ俺の赤いぞっ!こんな幸せあるか?!テニス部の試合だるいけどこれなら俺全力投球するわ!!あ、ねね、京汰は?どーだった?」
「なんでお前のが赤くて俺の白いんだよ...俺真っ白だぞ、帰宅部でかつ白紙だぞ」
えええマジかよ俺お前と一緒のシフトだったらさらにハッピーだったのにお前ついてねえなあ!!と言われるが、こればっかりは運だ。どうしようもない。涙出そう。城田以外の男子二人も歓喜の雄叫びをあげている。なんで華音様に嫌われたとしか思えない城田が当たりなんだ。解せない。現に華音様達も城田の名前が書かれるのを見て、えーっと落胆の声をあげている。ああ、なんて世界は理不尽なんだ。
<僕は当日、華音様の隣にいるから~♪>
悠馬...お前なんて奴だ。俺を慰めるとかないのか。カウンセリングは式神の役目じゃねぇのか。俺は悠馬を一瞥し、思わず舌打ちした。
こうなったらこの準備期間中に、華音様をたくさん拝むしかない。
俺たちの学校は、11月の4日と5日の土日が文化祭である。3日は文化の日で祝日なので休み、つまり前日なのに登校できない。そのため、例年は前日だけで準備をしていたのだが、今年は1日と2日の2日間で準備を行うことになっている。よって、運命のくじ引きを行った本日1日も、準備デーなのである(色々あって1年のシフト決めがギリギリになってしまったことも一応記しておこう)。
文化祭実行委員の「これから教室に色々運ぶぞー」という声で、俺たちは一斉に教室を飛び出した。
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