コメディ・ライト小説(新)

Re: 片恋.・。*平行線の恋模様*。・. ( No.27 )
日時: 2019/09/08 21:43
名前: Aika (ID: xbduus1y)

Episode18:相談。





あれから、達也や皆瀬先輩と何かあったわけでもなく…日にちが過ぎていき。
高校最初の中間テストはあっという間に過ぎていった。

中間テストは、皆瀬先輩と一緒に勉強した成果が出ていて、数学はなかなかの出来だった。
他の科目も赤点がなかったので、とりあえずホッとした結果だった。


「柚月ー!テスト、どーだった?」

お昼休み。 お弁当をもって芽生の元へと行くと、グデーッと机に突っ伏している芽生にそう聞かれた。
この様子は…もしかして、芽生はテストの出来はいまいちだったのかな…。

「あはは…まずまずかなーって感じ!芽生はー?」
「まぁー、 赤点がなかっただけマシかなーって感じ!やっぱ、 柚月は高校入っても頭良いんだなー」
「いやいや、そんなことないから!数学とかは皆瀬先輩に教わってたまたま良かっただけ…で」

言いながら、ハッとする。
おそるおそる、芽生を見るとにやにやとあたしの顔を見ている。
この顔は…絶対にめんどくさいやつだ。

「えー?何々??あんなに、皆瀬先輩のこと嫌ってたのに仲良くいっしょに勉強したのー?ちょっと、その話詳しく教えてよー」

予想通り。
絡まれた。

まぁ、いいか。
芽生には、いつか相談したいと思ってたことだし。


「あ…あの、さ。今から言うことは誰にも言わないで欲しいんだけどさ――――」



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「――――え、 わたしの知らない間にそんな事になってたのー?」

なりゆきで…。
あたしが、 達也から先輩に気持ちが変わってしまったことを話すことになってしまった。

それがよっぽど、意外だったのか。
芽生がお弁当を食べる箸を止めてポカーンとしている。

そりゃそうだよね。
中学の頃、 あんなに達也が好きだったのに――――。
自分でも、なんであんな奴を?って…思ったし。


それでも。



この気持ちから目を背けることができなくなっている自分がいる――――――。



あたしが、何も言わず俯いていると。
芽生が口を開いた。


「――――まぁ、 人の気持ちは変わるって言うしねー。わたしは応援するよ!柚月の出した答えに」


そう言って。 ニコッと優しく微笑んだ。
あたしは、 その笑顔に。


「ありがとー、 芽生!」


そう返した。



「それで、さ…これから先輩にどう接していいのか分かんなくて困ってるんだよねー。なんか…先輩には忘れられない人がいるみたいだし」

そうだ…。
テストとか色々あって、有耶無耶になっているが
先輩には星羅さんという想い人?みたいな人がいるみたいだ。
その人がどういう人なのかあたしには、全く分からないけど――――。

なんとなく…
先輩にとって大切な人だというのは聞かなくてもわかった。


「そんなのいつも通りに接したらいいじゃん!」
「え…?」
「ただの先輩から好きな人に変わっても先輩は先輩だし…いつもの柚月のまま色々話せばいいんだってー」

芽生のアドバイスは…当たり前なんだけど、的確で。
心強く感じた。

「そうだよね…。ありがと、いつも通りに話してみるよ」
「うん!意識しすぎて固くなりすぎないようにねー」
「ならないしー」

――――キーンコーン…。

そこでチャイムが鳴り響いていて、お昼休みは終わりを告げた。