コメディ・ライト小説(新)
- Re: 透明なもの。【感想募集中(´○`)/】 ( No.10 )
- 日時: 2018/05/06 15:02
- 名前: sara (ID: xStpW3P0)
こんにちは、saraです。
GWももう終わりですね。
私は昨日パーッと遊んできました。
文化部なのでもちろん筋肉痛になりましたー。
あーあ、明日学校にいきたくないー。
と思いつつたまりにたまった宿題とずっと闘っている今日この頃です。
まあ、本編いきましょ、どうぞ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
前回のあらすじ
はるは自分の作家としての活動を振り返ると共に、自分がはじめのことを好きだと自覚します。
しかし、アイツのことが好きだった自分がなぜこうなったのだろうと戸惑い、色々な気持ちになるのですが……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なんでだろう。
トーストを食べながら、ハンカチをポケットに入れながら、電車に揺られながら思う。
中学生の時だって、アイツのことばっかり考えてた。
吸い込まれるように、アイツのことを見ていたのに。
高校生になって、私はアイツのことを見ていたのだろうか。
無意識に考えていたのだろうか。
はじめばっかり。
さっきだって、考えてた。
アイツとは、小学生のときから仲良くて、中学は3年間同じクラス。今年も同じクラスだ。
だいすきって、言ってくれたのに。
◇
学校に着き、靴を履き替えようとした。
下駄箱の上の方。アイツの名前が、そこに書いてある。
その名前を見て、下駄箱の扉を開こうとした私の手が止まる。すこし、胸がギュっとする。
『長谷川涼』。
かくかくとした書体の文字が、私の心を締め付ける。
なにこれ。なんで悲しくなってんだろ。
下を向く。
だめだ。やっぱり、なんでだかわかんないや。
下を向いたまま、止めていた手を動かし、靴を履き替える。
へんなの。
小さく呟いて、教室へと向かった。
- Re: 透明なもの。【感想募集中(´○`)/】 ( No.11 )
- 日時: 2018/05/06 20:10
- 名前: sara (ID: xStpW3P0)
こんにちは、saraです。
えっと、今回ははじめて、はじめの視点で書きます!
なんかダジャレみたいになっちゃいました……笑
では、どうぞ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~はじめ~
おいしかったなー、はると食べたハンバーガー。
誰かとなんか食べたの、久しぶりかもな。
そう思いながら俺は家を出た。
電車に乗り、道を歩き、学校についた。
昇降口に入ると、下を向いてため息なんかついてるはるを見つけた。
「はる、おは……」
あれ?
はるは俺に気付かずに行ってしまった。なんだよ、変なはる。
俺は下駄箱の扉を開き、靴を取りだし、スニーカーを中に入れる。
靴を床においた時だった。
俺は床を見る。
「んっ?」
そこには一通の手紙があった。
白い封筒の右下には、頼りなさそう字で、「山本はるへ」と書いてある。
「山本はるへ」と書いてある。
「え、うそ」
俺はその手紙を拾い、じーっとみた。
こっ、これは!
……ラブレターか?!
まじか。
うわー、まじかー!
なんだこのジワジワくる面白さは!
誰が書いたんだろ、うわ、超気になるじゃん、コレ!
「はじめおはよー、なにしてんのー?」
ドキッ!
背後から声が!
俺はとっさに振り向き手紙を後ろに隠す。
そこにいたのは楓だった。
ん?と、こちらを見ている。
「どした?そんな焦って」
「いや、別にぃ~?」
目をそらす。
うわ、ウソ下手くそだ俺。
楓の視線が後ろに組まれた手に注がれる。
「なに隠してんの」
「…………」
「……怪しい」
楓はじーっと俺を見ながら去っていった。
ふーーっ。
深く息を吐く。
さぁ、コレをどうするか。
中が気になって仕方がないが勝手に開けるのは良くないと分かっている。
まぁとりあえず教室に行こう。
俺はブレザーのポケットに手紙をそっとしまった。。
あとではるに渡そう。
そう思いながら教室へ向かった。
◇
キーンコーンカーンコーン。
昼休みになってしまった。
「ぐわぁぁー」
俺は机に突っ伏す。
「どーしたんだよ、はじめー」
俺の髪をわしゃわしゃと乱しながら2人の男友達がやって来る。
チラリとはるをみると、ユリや楓たちと教室を出ていってしまった。
誰かのラブレターを渡すタイミングをつかめず、変な気持ちになったまま、もう昼休みだ。
「つかれた」
俺は顔を上げ、焼きそばパンを食べる。
俺が無言で食べてる間に、2人の男子トークが始まっていた。
「つーかさぁー、俺は幸せものだよなぁ」
「そりゃおめでとうリア充くん」
「俺は両思いだったから勇気出してよかったわ~」
「はいはいそーですか。俺らには恋愛なんて関係無いよなっ、はじめ」
えっ、俺?
「ま、まぁ……」
首の後ろをかく。
「なんだよぉ~、お前好きな子でもできたのかよぉ~」
「は?ちがっ……」
「仲間だと思ってたのにぃー」
ったく……
「恋愛とか、正直あんま興味ないし!」
思いきってウソを言ってみたが、強がったこと言うなよぉ、と言われ、なんとなく居心地が悪くなったので、俺はそれからそっぽを向いて、ただただ焼きそばパンを食べていた。
~はる~
なんだろうな。
大事な話があるから音楽室で食べよう、と楓に言われて、音楽室にきた私とユリ。
でもなかなか話始めない楓に、私達は疑問を感じていた。
「楓、朝見ちゃったんだ」
あ、やっと始まった。
「何を?」
と卵焼きを口に運びながらユリが首をかしげる。
「うんと……」
「ん?」
私も首をかしげる。
すーっ、はーっ。
楓は深呼吸をしてためらいながらも話始めた。
「は……はじめが、朝なんか隠してたから、通りすぎたふりしてそーっと戻ったの。そしたら」
「そしたら?」
私とユリの声が重なった。
「はじめが手紙を持ってて……」
え。
うっかりプチトマトを落としそうになる。
待って、ラブレターってこと?
私の心に黒い雲がもくもくと広がっていく。
バクバクと音をたてて心臓が跳ねている。
「ってことはラブレター?!」
ユリはぴょんぴょん跳ねて興奮している。
「誰なのっ」
私はこらえきれずに言う。
楓は私をチラッと見てから息を吸った。
「その手紙には、『山本はるへ』って書いてあったのっ!!」
え。
「えっ、待って待って、うそっ?!」
ユリは叫ぶ。
何も考えられない。
「はるは……はじめが好きなの?」
ユリがおそるおそるきいた。
みるみる顔が赤くなっているのが自分でも分かる。
驚きで声がでなかった。
それでも私の答えを待つ二人。
私は正直にこくりとうなずいた。
すると、
キャーーッ、と二人の爆発するような声が聞こえた。
ダダダッ、と数学の先生が慌てて音楽室に駆けたので、私達はゴキブリがいました、とウソをついて怯えるふりをし、弁当を急いで食べて音楽室をあとにした。
「待って、なんか急に緊張してきた……」
トイレまで来てようやく私は話せるようになった。
「いいじゃん二人でラブラブしてなよ~ん」
ユリは笑って言う。
ちょっと恥ずかしいな。
でも逆にそれが私に勇気を与えたみたい。
私はあとになってそれを実感することになる。
- Re: 透明なもの。【感想募集中(´○`)/】 ( No.12 )
- 日時: 2018/05/06 19:08
- 名前: sara (ID: xStpW3P0)
こんにちは、saraです。
今日はGW最終日なのでいっぱい投稿してます。
はじめがかわいいってことを伝える回ですね笑
では本編、どうぞ!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
前回のあらすじ
はるがもらったのに気づかずおとしたラブレターを拾ったはじめ。
渡すタイミングが上手く掴めず苦戦しています。
一方楓ははじめが拾ったラブレターを、はじめがはるに書いたラブレターだと思ってしまい、ユリとはるに報告します。
自分の気持ちを認め、嬉しい気持ちになるはるは……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
~はじめ~
どうしよう。
あっという間に放課後になっちゃうじゃん!
5時間目。
俺は授業に集中できずさっきから悩んでいる。
いっそ今行くか?
いや、リスクが高すぎる。見つかるかも知れないし、周りのやつらに勘違いされるかも知れないし。
放課後に一緒に帰るか?
方向一緒だっけ?
ってか緊張するし。なんか近所の人達にみられそーだな。
あーもーどーしよ。
LINE使うか?
いや大事なことだしやめたほうが……
うわぁぁ、考えれば考えるほど分かんない……
「はじめ?」
はるが話しかけてきた。
待って、焦る焦る!
「な、に」
「大丈夫?なんか悩んでる?」
気づいてたのか……
「いや、全然大丈夫大丈夫!元気元気心配しないでへーき」
「そっか、でも無理しないでね?」
はるは心配そうな顔でそういって授業に戻った。
今日中に渡そう。
放課後どっかによろう。簡単なことだろ?この前も誘ったし。
焦んな、落ちつけ。
俺はノートの右端に青いシャーペンで『今日一緒に帰ろ?』と書いてはるの左肩をトントンとたたいた。
~はる~
ん?
はじめの方を見る。
はじめは持っている青いシャーペンで自分のノートを指している。
どれどれ……
『今日一緒に帰ろ?』
うわぁ、かわいい……
『帰らない?』とか『帰れる?』とかじゃなくて『帰ろ?』っていうのがかわいい。
左隣のはじめ。チラリと顔を覗くと笑顔で返してくれた。
私はドキドキしながら自分のノートの左下に『うん!楽しみ』と書いた。
いや、『OK!』の方がいいかな?文字を消して『OK!』に書き直す。いや、『わかった!』のほうがいいかなうーん……これでいいや!
1分ほど、迷いに迷って決めた。
私はピンクのシャーペンで『うん!楽しみにしてるね』と書いた。
トントン。
左手で頬杖をついてるはじめの右肩をシャーペンで優しく叩く。
…………。
あれ?
顔を覗きこむ。
わぁー、寝てる。かわいいなぁ。
なんか犬みたいだな。
はじめの黒髪わしゃわしゃしたいな。
あーこのまま私はドキドキしながら5時間目を終えるのかー。
幸せだな。
ってか返事どーしよ。
あ、はじめのノートに書いとけばいいかな。
ピンクのシャーペンでさっきと同じ文を書く。
放課後までドキドキが止まらない!