コメディ・ライト小説(新)

Re: 僕の声は君だけに <感想大歓迎!☆ ( No.20 )
日時: 2019/07/24 17:40
名前: ゆず (ID: oUAIGTv4)


「暑い」
さすが7月と言えるムシムシとした暑さで、体も精神的にも重くなる。
いつも通うこの高校は無事に終業式を終え、夏休みに入ろうとしていた。
グラウンドからは運動部たちのやる気の入った声が。教室では夏休みをどう過ごそうかと話している。
なぜだろう。いつもならそのグループに混ざっているが、今日はそんな気がしない。セミの声が止まらないこの世界はおれにとって全ての音をうるさく感じてしまう。

つい最近まで大切らしいテストが行われていた。このテストで赤点を出すと、学校に来て補習らしい。
それだけは何があってもごめんだ。
夜中まで勉強したおかげか、いい結果を出すことはできた。
だか、寝不足と疲れで動く気力がない。
(午後から、バイト入ってるんだけどなぁ)
イスから立ち上がり、帰る準備をしようとすると、目の前が真っ暗になった。

「はい。だ~れだ!」

あいつだ。絶対あいつだ。
目から伝わる暖かさ、元気で威勢のいい声、背が低いために手を目に当てようとする時の肩の重み。そして、こんな子どものようなことをするのは。
「おい離せ!ゆう」
「あっバレた!?」
「分かるに決まってんだろ。こんなことする奴はお前しかいないだろうが!離せって、このバカ力!イデデ……」
「バカってなんだ、バカって!」
「分かった謝るから首しめんな!」

今井悠。
こいつはいつも子どもっぽいことをしてくる。元気で大きな瞳に、まだ無邪気さが残る口元、少しばかり茶色が混じったショートカットの髪型。人の悪口は言わず、悪気はない天然っぷり。そこだけを見るとすごく可愛い女の子の感じなのだが……」
この小さい体のどこにバカ力があるのかが知りたい。
そのせいで、おれにしがみついて、目隠ししながら首を絞めにかかっている状況が生まれる。
「お、おい。死ぬぞ!」
「先に謝れー」

「そのへんにしてあげて、ゆう」
笑うように聞こえた声。手の隙間からかすかに見えた真っ黒の長髪。
「ひ、陽真莉か?!助けてくれ」
手を払おうと必死に暴れまわって教室にいる奴から注目を集めていた。それに、机や椅子にぶつかり、体のあちらこちらが痛い……。
陽真莉はひょいとゆうを持ち上げて、おれから引き離して下に下ろした。やっと解放された目でゆうを見ると不満そうにムッツリとした顔でおれを睨んでいた。その隣には腰に手を当て、堂々と立っている陽真莉がいる。

Re: 僕の声は君だけに <感想大歓迎!☆ ( No.21 )
日時: 2018/05/04 21:45
名前: ゆず (ID: 1ZQMbD0m)

神城陽真莉。

長い髪を一本で結び、女子のよるとすごくオシャレらしい。今は制服だが、私服ではその通りの気がする。
何より、おれより背が高いのがくやしすぎる...。
陽真莉とは小学生3年の時から仲良くなり始め、その時はおれの方が背が高かった。いつから差がつき始めたのかはわからない。
おれと同く帰宅部で、補欠に来て欲しいと言われるくらい運動神経はよく、男女友達が多く、下級生からはお姉様と呼ばれている。

だか、残念な所はある。一に勉強ができない。
授業中は周りの友達と喋ってばかりで先生に当てらるとテキトーに答えて怒られる。それが、いつものことだ。

そして、ゆうのことを異常と言っていいほど好きらしい。男子とも仲良く喋りかけられたりするが、よく陽真莉が追い払っているのを見かける。
しかし、最近はゆうが一つ年下の幼馴染の大野とか言う奴とよく話している。
しかも、ゆうから話しかけているので切り離すことができないらしい。

「あ」

教室の電気が消えた。無論、それは先生だった。
外が明るいとは言え、一言くらい運動神経かけてくれてもいいのではないかと思う。
ゆうに妨害された帰りの準備を再び始める。
気づいたらおれたち3人以外誰もいなかった。まぁ、当たり前か。準備を終え、教室を抜けようとした時、一人の存在がないことに気づいた。

「なぁ、軌柳は?」
「あ、あいつは赤点で再テスト」

かなりやばいことを涼しい顔ですんなりと言った。その言い方はまるで、当たり前じゃん、というように聞こえた。
少し軌柳がかわいそうに思える。いや、仕方ないかと思い直した。

Re: 僕の声は君だけに <感想大歓迎☆もうすぐ閲覧200人! ( No.23 )
日時: 2018/05/05 21:16
名前: ゆず (ID: 1ZQMbD0m)

番外編〜ゆうから見た瀬ノ〜

こんばんは☆

瀬ノっちはとても頭がいいです。
私の方が頭いいけど(ニヤリ)

学校では静かにしている見たいだけど、瀬ノっちの一つ一つの行動はなんだかかわいくて、みんなが注目してる。
特にからかわれると顔がすぐに赤くなって、照れるとことか。
だから、何かしたらクラスのみんながからかっておもしろいんだよねー。

そんな瀬ノっちにみんなが期待していることは、好きな女の子ができることなんだ。
瀬ノっちは男女誰も優しく、本人は気づいてないようだけど、かなりモテてる!

容姿がかわいいってのもあるようだけど☆

まぁ、そんな訳で瀬ノっちはクラスの人気者であり、中心となってるんだ!