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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 仮定したなら反論だ! ( No.4 )
- 日時: 2019/02/09 20:59
- 名前: ゆら葵 (ID: 7YSFrjgb)
私は学校から帰ってきて、漫画を読んでいた。リビングのソファに座って読んでいて、私の前ではテレビが鳴いている。電源をつけた犯人は、我が妹
だ。妹の名前は玲澄。小学四年生だ。彼女は私の隣に座っていた。
「ねぇ、おねえちゃん。“せんてひっしょー”って知ってる?」
「あぁ、知ってるよ。」
私は漫画を読みながら答えた。いやー、我が妹ながら、唐突。
「今、テレビで言ってたんだけどさー。なら、先に気付いたモン勝ちってこと?」
は?どーゆー意味?
「だからー。“先手必勝”て言葉を先に知ってたら、勝てるよね?」
「…そうだけど、みんな、常識だから知ってるんじゃないの?何故、知らない前提?」
「だって、れいす、今知ったもん!」
うわー。自分を中心に考えてるなー。姉ちゃんは将来が不安だよ。
「じゃあ、おねえちゃんは知ってたの?」
玲澄は漫画と私の間に顔を覗かせた。
「当たり前でしょ?」
「ごえっ。」
私は漫画を上に持ち上げ、反対方向を向いた。その時、玲澄の顎に当たったから、あらぬ声を出したらしい。
「いったいなー、もぅ。…知ってたなら、やればいいのに。」
「れいすー。手伝ってくれるー?」
「はーい。」
玲澄は顎をさすり、不機嫌そうに言って、母の元に向かった。
しかし、『知ってたなら』とは、
どういう意味だろう。私は、知らずの間に何かと戦っていたのだろうか。
「ご飯よー。」
母の声がした。
今日の夕飯は、豚カツらしい。
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