コメディ・ライト小説(新)

Re: ぽけわーるど ( No.4 )
日時: 2019/07/31 16:09
名前: ぽけ ◆qPEMCLqjxY (ID: 7YSFrjgb)

〈スレチガイ友情〉
※前作とは大幅に変わっています。前作の存在を忘れて読んで頂ければ、混乱せずに読めるかと思います。

~第一話~ あの日々から
 広い草原。
 丁度良い木漏れ日。
 小鳥のさえずりも聞こえ、しおたちは心地良くなり、のんびりとしていた。
「しゅうちゃんも、こっち来なよー!」
「汐ちゃん、急かしたらダメよ。」
「でもしえちゃん。こっち、気もちーでしょ?はやくみんなで集まりたいよ!」
「しおちゃん、まってよー。もー。足はやいんだから、おいつけないよ。」
 汐は後からパタパタと走ってきた朱羽しゅうの手を引き、大きな木の下に迎え入れる。
 その木はとても大きく、その分木陰も大きい。 “大きな木の下”は汐たちの集合場所で、いつもここで昼寝をしたり、本を読んだり、お菓子を食べたり、昼食を食べたり、色々なことをしている。
 みんなが集まると、より心が暖まる。彼女たち全員がそう思っていた。汐は元気で明るく、朱羽は静かでにこにこしていて、詩衣しえは二人と年齢は離れていたが、その分大人っぽく、二人に対して対等に接する。そのおかげか、違う性格でも、彼女たちはいつも対等で、いつも笑い合える。汐と朱羽は6歳、詩衣と朱羽の兄、志也しやは10歳だが、彼女たちに何も隔てはない。
 しかし、分からないことはあった。
 汐と詩衣が楽しそうに笑っているのを見ながら、朱羽はなんとなくそれについて考える。
 詩衣は見られていることに気付き、朱羽にニコッと微笑んだ。それに慌てて
「な、なんでもないの!」
と笑顔で誤魔化す。
 しかし、朱羽の疑問は消えていなかった。
 汐と朱羽は近所で仲がいい為、二人の家族が一緒に別荘に来ている。
 そして、そこに生まれる、一つの疑問。

 なんでなんだろうーー。
 なんでしえちゃんは

 ーーここにいるんだろう。

「はっ!!」
 朱羽はガバッと起きる。
「ハァ、ハァ、ハァ…。」
 額には大量の汗。肩で息をして、心臓は大きく鳴っている。
 身体はあの頃のように小さくなくて、高校一年生の現在の身体だ。
「どうして…、今更こんな夢…。」
 目覚まし時計は四時を指している。
「…やな夢見たな。」
 息も落ち着いてきた頃、思い出したように朱羽の頰を涙が伝った。
「くっっ…!忘れてたのにっ……!」
 直ぐ様手で拭い、後ろに倒れる。目の前にあるのはいつもの天井。
 そして寝不足故か、静かに目を閉じて、開けた時には、目覚まし時計は七時を指していた。
 朱羽は身体を起こし、伸びをする。そして朝支度をしようと立ち上がり、ふと鏡を見たら、そこにいたのはいつもの自分の姿だった。
「うん、平気。あいつに久しぶりに会ったからだ。」
 朱羽は安心した様子で着替えを始める。
 この制服を着るのは三回目。試着と、昨日の入学式で二回だ。
 少し大きい制服、歩き慣れない通学路、そして、人間関係の変化。朱羽はその大きな変化の中で、最も会いたくない人物に会ってしまった。
 昨日の入学式で発表された、知らない人だらけのクラスの中に、唯一知っている名前。
 それは、高山汐。
 自身に深い傷を負わせた汐に会ったことで、朱羽の中で再び傷が蝕み始める。

Re: ぽけわーるど ( No.5 )
日時: 2019/08/07 03:28
名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: j9SZVVec)

こんばんは。
夜分に唐突な書き込み、失礼します。

作品拝読致しました!

1話が結構長く、凄いなぁと感心しました。
時間が具体的に書かれていたり、工夫もあって良いと思います。

これからも執筆楽しんで下さい!

Re: ぽけわーるど ( No.6 )
日時: 2019/08/07 21:44
名前: ぽけ ◆qPEMCLqjxY (ID: 7YSFrjgb)

四季さん

コメント(>>5)、ありがとうございます!

一応リメイクなのですが、大幅に異なるので、違うものとして引き続きお楽しみいただけたら、幸いです(*´◒`*)

一話が長い、と言われたのは初めてです!
私の作品、第一作(>>1)は一話完結です。バーって書いて、ドーンっと載せているので、長いのかも…。
今執筆中の第二作は数話で完結の予定です。一作品としては、すごく短いので、気軽に読んで頂ければ!

これからも頑張ります!