コメディ・ライト小説(新)

#28 おとまりかい・その1 ( No.35 )
日時: 2019/03/29 21:44
名前: 空巫女 (ID: .4xJpncQ)

<#28 おとまりかい・その1>

その日の夜、18時。

「千影ー来たぞー!」
「お、お邪魔いたします...」
自分の課題終わってないから呼ばれてのに、陽気な紅実と、ガチガチに緊張している葵。
「葵、そんなに緊張しなくてもいいわよ?」
「い、いえ...緊張なんてしてませんとも。ええ。海猫殿の隣で寝るのを緊張しているとか、そんな事これっぽっちも考えていませぬ。我が主の課題が終わり切らずに何されるか怖いとか思ってないのでご安心してください。いえ、嘘です。反省はしていますのでどうか刑罰を軽くしていただけるよう...」
「長いっ!」
葵は震えてるうえに、早口だったので、何言ってるか解らなかったが、とりあえず長いので止めた。
「まぁまぁ、緊張する必要なんて無いだろ?折角のお泊まりなんだし楽しまないと!」
「半分程は主のせいです!」
「な、何でだよっ!?」
紅実は肩をポンっと、叩き、葵をフォローするも、何故か怒られた。
「ね、いつまでも玄関で話してないでさ、夕御飯食べない?」
玄関で紅実と葵があーだこーだ言い合ってると、海猫がひょっこり出てくる。
「そ、それもそうですね...先にお邪魔します。千影殿」
葵は言うのをやめ、海猫が居る方へ。
なんか、葵、若干キャラ変わってない?私の気のせい?
「私達も行きましょ」
「だな」
私と紅実も後に続いて、海猫が居る方へ歩いて行った。


「今日のご飯は鍋です!」
海猫が、皆が座っているテーブルにドンッと鍋を置く。
「いや...今夏だぞ?なんで鍋なんだよ」
紅実が呆れ顔で聞いてくる。
「こたつの中で食べるアイスって美味しいじゃない?それと同様で、ガンガンに冷房で冷えた部屋で食べる鍋は美味しいのよ。きっと」
まぁ具材と時間の都合というのが本音だが、それっぽい理屈を思いついたので言ってみる。
「きっと...って。まぁ不味い事はないだろうから食うか。頂きます」
「「「頂きます」」」
紅実が先に食べ始めたので、私達も後に続き食べ始めた。


「いやー食った食った。千影がいった通りうまかったなぁー」
まるで自分の家の様に、床で寝転ぶ紅実が居た。
ここ、私の家。それに言動がおっさん臭いわよ...
「確かに、主の言う通り、夏に鍋もありですね。参考にします」
葵はどこからか取り出したメモ帳に書いてるし...
「ん、次なにすんだ?」
寝返えりをした、紅実が聞いてくる。
「少し早いですが、お風呂はどうですか?」
あれ...?もしや...
「お、それいいな!」
紅実は葵の意見に賛同している。
やはり忘れてる。私は夕御飯を食べさせる為に招待したんじゃないわよ?
「ね、何しに来たか、忘れて無いわよね?」
私は、呑気な二人に、軽く威圧を放った。