コメディ・ライト小説(新)
- #31 わかれのぜんじつ ( No.38 )
- 日時: 2019/04/10 17:29
- 名前: 空巫女 (ID: z.RkMVmt)
<#31 わかれのぜんじつ>
「よし。なら今日は一杯遊びましょ。幸い、課題は終わりきっているから」
私は気持ちを切り替え、3人に向かってそう言った。
「遊ぶっていっても何をするのですか?」
首をかしげる葵を他所に、紅実が一枚の紙を私達に見せつける。
「「「これは...?」」」
「夏祭りの広告だ。その日付は、今日なんだよ」
紅実が紙に書いてある日付の部分を指で指す。
その部分を見ると、紅実が言った通り今日の日付だった。
「こんな重大発表なかったらなかったで、皆で楽しむつもりだったんだかな。まぁ仕方ない。今日は祭りで思いっきり騒ごうぜ!」
紅実は拳を挙げ、叫ぶ。
「ふふ、そうですね。今日は思いっきり羽目を外してしまってしまいましょう」
「私も同感よ」
「私も!夏休みの終わりにみんなで夏祭り。楽しみだよ!」
満場一致で、紅実の案は決定となった。
「さてと。祭りは夜からだけど、それまではどうする?」
数分後。私達は私の部屋で机の周りに座っていた。
「ユニシロいく?」
「マルクド行きましょう!」
「夜騒ぐんだから、午前は千影ん家でゲームでもすればいいだろ?」
先ほどは満場一致だったのに、今回は全員別意見だった。
因みに、マルクドというのは大型ファーストフード店だ。
何故、和の葵がファーストフード店に行きたがってるのは、色々訳があるが、大体は紅実のせいである。
「私は紅実の家がいいかなって思ったのだけど。紅実の家ってさ、ビニールプールあるじゃない?市民プールなら混んでてあれだけど、ビニールプールならいいかなって」
私の意見は、みんなの意見が揃っていたら言わなかったつもりだったが、綺麗に違ったので、意見を出す事にした。
「あ、その手があったか!」
数秒の間があった後、紅実は思い出したかの様に立ち上がる。
「それはありかもね。プール行けなかったし」
「我も賛成です」
「よし。なら今から私の家に行くか!」
海猫と葵の賛成を無事得られ、紅実は部屋を飛び出していく。
「はやっ。...えっと、葵は紅実を追って!私達は準備してから紅実の家に行くから!」
「解りました!」
私が指示を出すと、葵は獣人の身体能力の高さを利用して、全力で紅実を追いかける。
「さて。私達は出かける準備をしましょっか」
「うん!」
海猫の元気な返事と共に、私達は必要な物を準備して、紅実と葵がいる古波蔵家に向かった向かった。