コメディ・ライト小説(新)
- #5 がっこう ( No.5 )
- 日時: 2019/02/22 14:55
- 名前: 空巫女 (ID: ZBBdYuyf)
<#5 がっこう>
私達は走って学校へ向かった。いつもは紅実と一緒に登校するが、今日は時間がギリギリになってしまったので、紅実には先に行ってもらっている。
学校についてからは、海猫は転校ということで、職員室に向かい、私は教室へ。そういえば、海猫って、編入試験どうしたんだろ....
「ま、間に合った...」
「おはよ、千影。ギリギリなんて珍しいな。何かあったのか?」
「色々あってね...」
教室の扉を開けると紅実が私に声をかける。紅実と私は同じクラスだ。更にいうと、小学校、中学校も同じだった。私は片付けをして、窓際の一番後ろにある、自身の席に座る。
この高校はひとクラス35人前後、男女共学であり、部活は絶対参加である。私は吹奏楽部、紅実は剣道部に所属している。
数分後、HRにて。担任の先生から海猫の紹介があった。海猫はチョークで黒板に名前を書く。そこに書かれたのは“白鳥海猫”という字。やはり姓は私と同じにしたか....
「白鳥海猫です。白鳥千影の従姉妹で、今日からこの学校に通うことになりました。」
海猫は緊張する事なく、お辞儀をする。海猫の名前を聞いたクラスメイトの視線が私に向けられたのは、言うまでもない。特に斜め前の席の紅実は“後で話を聞かせろ”と言わんばかりに視線を向けてきた。もしかしたら、海猫が昨日の猫だと勘づいているかもしれない。ずっと視線を向けられるのは嫌なので、“昼休みに話す”と言っておいた。
「白鳥さんの席は....廊下側の一番後ろの席の中野さんの隣です」
私の隣の席空白なのにベタ展開じゃない!?まぁ従姉妹 (本当は違うけど)を隣同士にするのは普通じゃないか。海猫は先生に言われて席に移動する。隣の席の中野さんこと、中野瑠姫に軽く挨拶していた。
瑠姫は、このクラスの学級委員であり、優秀で性格が良く、人望が厚い。普通、髪の毛の色は黒か茶が殆ど (私は黒、紅実は茶)だけど、彼女は紫である。染めてる訳ではない。あと、私と仲はいいし、信頼できる人物である。更に部活は楽器は違うものの、同じ吹奏楽部である。瑠姫なら海猫も大丈夫かな。
その後、海猫と私は、クラスメイトに質問攻めされるも無事に終わったので、瑠姫に「海猫を宜しくね」と、一言。その後授業が始まるも、海猫はしっかり理解しており (恐らく獣人の元から備わっている知識のお陰)、難なく終わった。
そして、紅実との約束がある昼休みになった。