コメディ・ライト小説(新)

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.1 )
日時: 2019/03/29 21:18
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

数万年前のプリーマ島に一人の聖女がいた。彼女は島の守護者であり
王だ。彼女の名前をユニという。その島に一人の少年がやってきた。
赤いメッシュが入った黒髪の少年と黒のメッシュが入った白髪のユニは
宮殿の中は崩れ始めていた地下。
黒の王子「ユニ…」
ユニ「ごめんね、これしか私には見つからなかった。きっと会える、
それにみんなも分かってくれる、この島で私たちは必ずまた出会う」
黒の王子「…そうだな」

****
そして現在、このプリーマ島ではユニとゼロが出会った。この島は
大空を飛行して二人の冒険家の脚となっている。
ミーニャ「ユニ、ゼロ!」
白い猫ミーニャは二人に声を掛けた。
ミーニャ「島についたみたいよ」
ゼロ「えっと確かセコンド島だったか?」
ユニ「自然が豊富な島って聞いたことあるけど」
???「その通り主にエルフが人口の割合を多く占めている島だ」
赤い軍服の男が現れた。カナンという男だ。
ミーニャ「あらカナン。私たちを送迎しに来たの?」
カナン「まぁそんなところだ。…行って来い三人とも」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.2 )
日時: 2019/03/30 09:06
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

島に到着して道を進んでいくと村に辿り着いた。
???「君たち、この島に観光かい?」
弓を持ったエルフの男が声を掛けてきた。長い耳に金髪碧眼だ。彼の名はミトスという。
???「珍しいお客様ねミトス」
ミトス「アリアまで来たのか」
アリア「えぇ何だか予感がしちゃって。ねぇ貴方たち冒険家ギルドに入らない?冒険家になれば
様々な島を見ることが出来て楽しいわよ」
アリアは目を輝かせている。入ってと言っていないモノの目がそう語っている。
ミーニャ「いいんじゃない?なりましょうよ冒険家!」
ゼロ「あぁ俺たちは元々冒険家志望だったからな」
ユニ「なら…冒険家になろう!」
ミトスとアリアは何かを相談して再びユニたちを見た。
ミトス「よし。なら一つ僕たちから依頼しよう。ここから南の森にいる魔獣討伐を頼むよ」
ミーニャ「早速依頼ね頑張るわよ!!」
一番ノリノリのミーニャはユニの肩から飛び降り先頭を歩いていく。ユニたちが森に向かってから。
アリア「森には確かスペクターが住んでいるわよね?もしかして」
ミトス「そういうことさ」

森に足を踏み入れた一同は不安定な足場を進んでいく。
ゼロ「ユニ足元に気を付けろよ」
ユニ「ありがとうゼロ、ミーニャも気を付けてね」
ミーニャ「あたしは大丈夫!こういう道、慣れてるし」
三人の匂いを嗅ぎつけたのか魔獣が唸り声を上げて襲い掛かって来た。ゼロは剣をユニは弓を構えた。
ゼロ「行くぞ!!」
ユニ「うん!!」
二人が奮闘する姿を一人の男は見ていた。
???「珍しい客人じゃなぁ…」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.3 )
日時: 2019/03/30 09:39
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ミーニャ「数が多いわね…ゼロ、ユニ大丈夫!?」
ユニ「私はなんとか…ゼロは」
ゼロ「俺も心配いらない。でも数は」
休む間も無く魔獣たちは一同に襲い掛かってくる。
別の場所から一回り大きい魔獣が吹き飛んできて他の魔獣を薙ぎ倒した。
???「苦戦しているようじゃな若造たち」
額に黒い角を生やした褐色肌の若い男は飛びかかって来た魔獣を
蹴り飛ばした。それに怖気づいたのか魔獣たちが逃げていく。
???「儂はこの森に住むスペクターっていうんじゃ。珍しい客人だと
思ったんじゃがあのエルフに言われたんじゃな」
ミーニャ「何だか話し方がジジ臭いわね外見の割に」
スペクター「口調ばかりはどうにもならん。それに何だかお前さんたちに
不思議な物を感じてな。もう魔獣は襲ってこないじゃろう」
ゼロ「この森に一人で?」
スペクター「うむ。大昔に暴れてしまったからの~…儂も闇に触れて
狂っていたようじゃが償いきれぬ罪を犯してしまった。プリーマ島には
一人の聖女がいた。黒い大陸から離れた場所にあった小さな島、上には
白い島が浮いていてプリーマ島を聖女を通して守護していた。プリーマ島を
黒い大陸からやってきた黒の王子が訪れた。その王子は聖女に一目惚れしたが
結ばれることは無くそのまま聖女と王子は倒れた。島は残ったまま…」
ユニ「…詳しいんですねスペクターさん」
スペクター「ハハハハッそりゃあそうに決まっとる!儂は闇の記憶を
持っておるんじゃ。お主らのこともよく知っておる」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.4 )
日時: 2019/03/30 11:09
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

ミトス「やぁ帰りが遅いから心配して見に来たけど…無事みたいだね。
それと久しぶりだねスペクター」
スペクター「何じゃ、やっぱりお主が向かわせたのか。酷いことするのぅ」
ミーニャ「二人とも知り合い?」
スペクター「儂にここを紹介してくれたんじゃよ」
ミトス「スペクター君の力を借りたいんだがいいか?魔獣たちが暴れ出した」
スペクターが目を細めた。
ゼロ「俺たちにも手伝わせてくれないか?」
ミトス「君たち!…そうだね協力してくれ皆」

****
村のすぐ近くでは濃い闇を感じた。
スペクター「ッ、思いの外大変な事になっておるな…」
???「誰かと思えば文字通りの殺人鬼スペクターじゃねえか」
黒いメッシュが入った栗色の少し逆立った髪の青年はスペクターを見据え
笑みを浮かべる。
???「王子様に聖女様かぁ…残念だなぁ王様にお前が手を下すなって
言われてなけりゃあここでまとめて戦えたんだが…」
スペクター「好戦的なのは相変わらずじゃなガイト」
ガイト「ククッお前は随分落ちぶれたなぁスペクター。昔みたいにさぁ
人間を殺そうぜ?お前の力なら簡単だろ?」
スペクター「儂とお前さんを一緒にされては困るのぅ…」
ガイト「…ホントに残念だぜ。なぁ?ゼロ様よぉ」
ゼロの警戒心が更に増す。
ガイト「そう警戒すんなよ。これはゲームだ。お前らが勝てば
村人は全員解放するぜ、負ければ魔獣に喰われるだけだがな!」
ミトス「来るぞ構えろ!!」

Re: 空飛ぶ島の冒険家 ( No.5 )
日時: 2019/03/30 12:09
名前: azuno* (ID: s00TEuml)

スペクターの両腕は魔獣の血でべっとり真っ赤に染まっていた。
ゼロ「おりゃああ!!」
ユニ「大地に眠りし純潔のリングよ、主の声を力を感じたのなら姿を
現し力を貸せ!」
ユニが片手を上に突き出す。
ミトス「な、何だ!?急に魔獣たちが大人しく…」
スペクター「見ておれミトス。あれが、あの子が聖女の力を受け持つ
聖女の力じゃ。お主らエルフが祀るリングは彼女がいてこそ成り立つ」
黄色のリングはユニの指に嵌る。ユニはゆっくり弓を引いた。
ヒュッと風を切りガイトの右頬を掠る。
ガイト「(転生か…)面白いモノが見れたから解放してやるけど覚えておけよ。
闇は止まらねえ」

****
ミーニャ「二人同時に仲間になるなんて予想もしてなかったわね」
ミトス「これからよろしく頼むよ」
ミーニャ「で‥‥スペクター早く来なさいよ!」
ミーニャは叫んだ。ユニは一人スペクターの元に駆け寄った。
ユニ「スペクターさん一緒に冒険しましょう!」
スペクター「…こんな儂を連れても良いことはないぞユニちゃん」
ユニは首を横に振った。
ユニ「どんなに言っても私は諦めないよ。ほら行こう早くしないと
ミーニャの猫パンチが飛んでくるからね」
スペクターは小さく微笑んだ。