コメディ・ライト小説(新)

Re: ハーバリウム ( No.11 )
日時: 2019/04/20 19:28
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

ウィール「オークとソードボアの群れか…随分と面倒くさそうだな」
ウィールは呟いた。逃れたツバキたちに一人の男が現れたという。その男の
魔力は何処となくサクラにそっくりだった。その男は鬼たちにこの村の
場所を教えクランベルの名前を持つ人物に従えば良いと伝えられたらしい。
モモカ「それにしてもダンピールが人間と共に行動しているなんて
驚きました」
サクラ「うん私も驚いてるからね。あ、ツバキこれからどうするの?鬼の村は
無くなっちゃったんだよね。困ったらお互い様だし良かったらここにいても
構わないよ。衣食住はちゃんと用意するから」
ツバキは黙り込んだ。衣食住、揃っていなければ安定して暮らすことは
出来ない。考えておくと言ってこの日は終わった。翌日の朝、ツバキたち
鬼6人が配下になると決断した。
サクラ「あの…クロハ、大丈夫なのかな?」
ツバキ「いつもあんな感じですよ。俺たちとは少し違って結構辛い家庭で
育ってましたから」
サクラ「な、なら詳しく教えてくれない?仲間になるんだから知っておかないと
と思って…」
ツバキ「俺たちよりも鬼らしい鬼なんです。魔術は軽く使える程度らしいけど
筋力じゃあ俺たちでも勝てる奴はいませんよ。加減間違えたら破壊
しかねませんからね」
納得した。その怪力で迷惑をかけないために必要最低限で関わるように
しているのか…ならこのスキルが役立つだろう。サクラは外に出て
クロハに声を掛けた。
クロハ「?」
サクラ「これからよろしくねクロハ」
手を差し出すもクロハは手を出さない。やっぱりそうだ。逆に考えれば
人間の骨を軽く握り潰せるほどの怪力を持っているということだ。
サクラ「大丈夫。私のスキル調整者で力を調整できるはずだよ」
クロハはそっとサクラの手を握った。