コメディ・ライト小説(新)

Re: ハーバリウム ( No.13 )
日時: 2019/04/20 22:23
名前: 枢 (ID: s00TEuml)

怒りのゲージが極限に近いところまでに達したのはサクラとウィールと
クロハ以外。彼らの元に歩み寄りオレガノはサクラの耳元で囁く。それを
余所にバジルは自慢げに「我らの配下になれば…」などと色々話始めている。
オレガノ「俺たちの目的はサクラ・クランベル殿と同盟を組むことだ。
すまない彼はお調子者でね」
それを聞いて少し笑って頷いた。その二人をバジルは指差し「聞こえてるぞ!」
と指摘する。
バジル「そんなことでは舐められてしまうではないか!」
オレガノ「お前は態度がデカすぎるんだ。もういい、この件については
俺がちゃんと話しておく。お前は国に帰り王に報告しろ、いいな!?」
少し厳しい口調でオレガノはそう言い放った。それを聞いてバジルは
トボトボと歩いていった。そんな彼を彼の配下たちが「何だよオレガノ様
リーダーじゃないのに」「バジル様、気を落とさないで」などと慰め
ながら帰っていく。
オレガノ「さて…改めて俺はオレガノという。よろしく頼むよ
サクラ・クランベル殿とその従者殿。知っている通りオークとソードボアの
群れが暴れ回っている。我らの軍勢も人数は多くいると言えど奴らの数には
到底及ばない。そこで我らと貴殿達と同盟を組み共に奴らを討ち倒さないか?」
オレガノの口調、相手を上に見る謙譲語だ。さっきのバジルとは大違い。
彼がリーダーかと思いきや彼ではなくあのお調子者バジルがリーダーだった
ことに正直驚きを隠せない。本題に戻って確かにいいかもしれない。数は
多い方が良いし彼オレガノの戦闘力もかなり上位だ。同盟を組む以外の
手はない。
サクラ「分かった同盟を結びましょう。ですがお互いに王の顔合わせは
したほうがいいですよね?なので七日後辺りに私たちがそちらの湿地帯に
行きます」
オレガノ「了解しました。王にはそう報告しておきます。そして同盟を
組んでいただき有難うございます」
そう言ってオレガノは白い軍服を包む外套を翻し村を出ていく。