コメディ・ライト小説(新)

Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.19 )
日時: 2019/04/29 12:35
名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「…乗ったわ。いつでも龍神の首を斬る事は出来る…」
「過ちを犯した奴らを処刑にするんだろ?」
 エルカは溜息をつくと目を鋭くしアレンの前に立つ。
「リリアーナは、国の大臣を殺しました。なので処刑が決まったのです」
「だけどな…それだったらてめぇも同じなんじゃねぇか?カルエラ・エルフェブン。お前確か4年前…」
 カルラは初めて焦った表情を出した。「黙りなさい」とカルラが言い放つと魔剣をアレンの首の元に近づける。
「4年前、カルエラ・エルフェブンは、暗殺組織に入っており、その組織の頭に体を売って今の強さを手に入れたは各国を巡り連続殺人犯となった…。syべ手は自分を忌み子として忌み嫌い差別してきた人間どもを…」
 アレンは魔剣の刃を握る
「黙れ!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れええええええええええええええ!」
 カルラは突き刺そうとするが自然と焦ってしまい、その攻撃は当たらなかった
「全然当たってねぇよ、お前、そんな、恵まれた容姿や才能を持っていながらで何でそんなことをしたのか…俺には到底理解が出来ない…だからこそだ。お前は今、変わらなければならない」
「あなたに何が分かるのよ!恵まれた環境で生まれ育ったあなたに…忌み子の私の何が分かるっていうのよ!」
 カルラは目から涙を流しながらアレンの方を突き刺す。
「大切なものを失った悲しさと怒り…そして無力さ…俺だってそうだった。俺にはお前の全てが分かる。お前が剣を振る理由も、今泣く理由も、今怒る理由も全て」
 太刀でカルラのの魔剣を弾き飛ばす。魔剣はそのまま地面に突き刺さった。
「変るんだ…カルラ。そして生き方を変えろ…全ては自分の自由と、幸せのためにな…」
 アレンは太刀をしまった。するとカルラは俯きながら泣き始めた。
「私の負けよ…早く行きなさい…処刑が始まるわよ…」
 アレンは「あぁ」と言いカルラに眼を配った。
「あなたがそこまで言うなら…あなたが世界を変えなさい…」
 カルラは軽く微笑むとアレンの体力や怪我を回復させた。
「すまない、助かった。あとこれ」
 アレンは地面に刺さった魔剣を地面から抜いてカルラの隣にそっと置いた。アレンは「じゃぁな」とだけ言い残し走って処刑場へと向かった。
「私も彼ほど強ければ…同じ事を考えていたかしら…」

「これよりリリアーナの処刑を始める」
 教会の鐘と村人達の歓声が広まる。リリナは処刑台へとかけられていた。
「最期に言い残す言葉は…」
「私が…大臣を殺しました…」
 リリナは輝き一つ無い死んだ目でそう呟いた。村人たちの歓声はより強くなっていった。
 アレンは処刑場に風になるように走り向かう。
 エルナはロープでギロチンの刃を上に上げる。
「さよなら神龍」
 エルナはロープを手から離すとギロチンの刃はリリナに首元を目掛けて落ちていく。
(何で自由に話せないの…。誰か…助けて)
 リリナは強く目を瞑ると目から涙が出てくる。

「ただいま龍神」
 その言葉と共にギロチンの刃が粉々に砕ける。リリナの前に居たのは微笑んで立っていたアレンだった。
「邪魔が来たか…。でもリリアーナは催眠術で声が今でないんだよ。私が指示した言葉しかね…」
 エルナは悪魔の笑みを浮かべる。リリナは声を出そうとするが何一つ口から発言は出なかった。
「めんどくさ」
 アレンはエルナを数秒間見ては溜息をつく。
(助けて…)
 リリナは心の中で強く思った。するとアレンはリリナを見て笑った。その顔は「任せろ」といっているように見えた。
「助けたかったら…」
 エルナが言いかけた途端。
「猫だまし!」
 リリナの目の前で手を叩く。リリナは驚いたのかその場で転んでしまった。
「目覚めたか?」
 アレンは無邪気に笑いながらリリナを見た。
「アレン……」
 リリナの目が潤み始めた。今でもその目から涙が出そうな目でアレンを見つめた。
「な、なんだよいきなり…!」
「ご主人様…」
 リリナはアレンに抱きつくと泣き出してしまった。