コメディ・ライト小説(新)

Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.20 )
日時: 2019/04/29 12:44
名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「まったく…懐かしい感触だ…」
「マシュマロ…」
 リリナは泣きながらも静かに微笑んだ。
「あたり。まだ喜ぶのは早いけどな…」
 アレンは無邪気に笑うとエルカの前に立つ。
「イチャついてるとこ悪いけど…アレクト…あんたまで邪魔するなら容赦なく首を今ここで跳ねるわよ」
「ご主人様の首は跳ねさせません」
「俺だってリリナの首は跳ねさせない。むしろこっちがお前の首をはねる気で行ってやる…」
「言ってくれたわね。なら、その言葉がどこまで本物か見せて頂戴」
 エルカは、大きな鎌を出してそれを強く握った。
「さぁ始めましょう…」
 エルカは軽く微笑んだ。リリナは包丁を握り締め、アレンも太刀を握った。
「余裕そうだな…」
 アレンはニヤと笑みを浮かべる。するとアレンの背後から声がした。
「あら、面白そうじゃない。エルカ…。まさかあなた、私を裏切ったの?」
 アレンが振り向くとそこには黒猫が1匹座っていた。
「エルカ、あなたは私の商売のためだけに付いていってるのよ?」
 アレンは黒猫をまじまじと見つめる。リリナは見慣れているような目で黒猫を見た。
「あら、あなたは知らないわね。自己紹介が遅れたわ。私はルーナ。エルカと契約した悪魔の黒猫よ」
「ルーナって喋るんだ」
 リリナはルーナをじっーと見つめる。するとルーナは少し怒ったかのような表情を見せて言った。
「失礼しちゃうわ!普段から猫語しか喋らないだけで人間の言葉くらい喋れるわよ。…まぁいいわ。エルカ、あなたは私を裏切った…。だからあなた達、エルカを殺すのであれば手伝ってもいいわよ」
 ルーナは上から目線のような口調でアレンとリリナに話す。
「どうゆう条件でエルカとつるんでたかは知らないが…お前を信用していいんだな?」
「えぇ。エルカは占い師。占いの力のためだけに私と契約した。だけど…。あなたの行動は全て、リリアーナを殺すだけの行動。あなたの行動は前々から怪しいと分かってたのよ…。私の予知が当たるとは、ね。条件が違う…じゃないの?嘘つきさん。」
 ルーナは口角を上げてエルカに言う。リリナはルーナをそっと抱き上げて「嘘つきねぇ…」とリリナも口角を上げてエルカを見た。
「龍神に悪魔…そして剣士を前にしてどうする…エルカさんよ」
 アレンは挑発するように言う。「そろそろ切れてるわね…油断しないで」とルーナは言う。確かにエルカの様子が少し前よりも変わっているようにも見えた。
「結局お前は、どんな悪魔なんだ…?」
「私は契約して、協力するだけの悪魔よ…。簡単に言えば、コントラクトよ」
「ご主人様…エルカの様子が…」
 リリナがそういうとアレンはエルカのほうを向いた。ルーナは軽く欠伸をすると「戦闘開始ってことね…」と小さく呟いた。
「皆…構えろ」
 ルーナはリリナの腕からさっと離れるとリリナ達の後ろに座った。ルーナは「さぁって…どんなことになるのかしら…」と暢気そうに言う。
「ルーナ。エルカの魔力が…」
「どうかしらの?」
 ルーナ毛ずくろいをしながら聞く。リリナはルーナを呆れた表情で見た。
「あいつ…人間じゃないだろ?」
「えぇ。一回悪魔と契約すれば、人間には戻れないですから…。だから、契約するのには、相手をかなり信用しないとならない。私の場合彼女の催眠術か何かで契約したのでしょう…。契約すれば、その契約者に莫大な力が宿りますからね…。」
「何て醜いんだ…」
 エルカの姿は醜悪な化物へと姿を変えた。それはまるで魔獣とも言っても良い。
「エルカの奴は…。魔力を制御しきれなかった。そうゆうことだろ?」
「そうゆうことよ…」
 ルーナはそう呟くとどこかへ消えてしまった。エルカはリリナとアレンを強く睨む。
「ご主人様には手出さないでほしいですね…」
「小娘と小僧は黙ってなさい!!」
 エルカは勢いよくリリナとアレンに襲い掛かってきた。だがリリナとアレンはすぐに回避して攻撃を避けた。
「愛があったとしても…守れる力が無ければ何の意味もないじゃないの…」