コメディ・ライト小説(新)

Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.7 )
日時: 2019/04/25 20:38
名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「何で…」
 リリナはその場に崩れ落ちた。足元に大臣の遺体があるのだから。
 このままでは、私は処刑にされてしまう。
 リリナは冷静に落ち着いて考えようとしたがまったくアイデアなど思いつかなかった。
「くそ!鍵が閉まってやがる。誰か居るのか!」
 大臣の悲鳴で兵士が気付いたのか。部屋に兵士が押し寄せてくる。
 このままじゃ死ぬと考えたリリナはこの場を去る方法を思いついた。リリナは部屋の鍵を開けた。兵士たちは目を丸くさせてリリナを見た。
 リリナは城の中でも一番美しく美しい歌声の持ち主だった。そのため兵士にも皆にも好かれていた。
 だが、今はそれど頃では無い。リリナは龍神の力を少し使い歌い始めた。すると兵士たちは深い眠りに付いた。リリナはその隙を狙い兵士達を包丁で殺していた。
 この城には兵士はこれだけしか居ないわけが無い。後から次々と兵士がリリナの後を追う。厨房に逃げてナイフを10本ほど手に取り兵士たちに投げつける。
「まったく、詰めの甘い奴だ。」
 何処からか何もかの声がした。暗い厨房の奥の廊下から出てきたのは、長い金髪に凛々しい赤い瞳を持ったリリナを上回る美しさの女性だった。
「私はカルラ。アルフェス大臣様の直属の将軍だ。私はお前の首を斬りにここに来た。さぁ大人しくしなさい」
「大人しくしてといって大人しくする殺人者は居ないわ…!」
 リリナは近くに窓ガラスを割って逃亡した。だがこの階から下までは結構な高さがある。普通の人間なら即死ぬ高さだった。だがリリナは龍神の力を上手く操り翼を出した。
「逃がしませよ」                        
                                 
カルラはリリナを光の鎖で縛り付ける。翼も封印するような縛りで身動きなどは一切取れない。
(このままじゃ…死ぬ…。ならば……)
 リリナは龍神の力全てを使い呪文を唱えた。
「エンドワールド!」
 リリナが呪文を唱えた瞬間、周りの風景全てが消え、白い空間が1秒間続く。そして1秒も無い刹那でカルラはリリナの背中を切りつけた。
 そしてリリナが到着したのは森の中だった。服はボロボロで、いつもの自分に戻った姿。リリナは力尽きて背中から血を流したままその場に倒れた。