コメディ・ライト小説(新)

Re: 俺のメイドは龍神様!! ( No.9 )
日時: 2019/04/25 20:46
名前: 闇夜 (ID: QDgN7dji)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「大臣様、客だそうです」
 大臣の召使が大臣を呼ぶ。大臣は2階の部屋から出てきて階段を下りていった。
「誰だ?客とは」
「こんにちは。アルフェス大臣様。エルカ・ナズマートと申します。」 
                                

                                 
「おぉ、これは。街中で有名な占い師エルカか。コルット、客室に案内しお茶を持ってきなさい」
 大臣は召使「コルット」を呼びお茶を出すよう指示した。コルットは「はい」とだけ言い残し一礼した後すぐに厨房へと向かった。エルカは大臣に誘導され、客室へと向かった。
「今日はどういったご用件で?」
「はい。今朝、私は街中を散歩していました。丁度大臣様のお住まいの城の前を通ったのですが、そこから強い力が感じられまして。確かにこの世界ではもう1つの世界と結ばれているため、強い力を持っている人は多数入ると思いますが、私も目にしたこと無いほどの強い力が感じられました。私はその場で水晶玉で占った結果、大臣様の城内に「龍神」の血を持った者が居ます。誰かとはまでは分かりませんが、いるのは確かです。」
 エルカは無表情のまま話を進めた。この国では、大昔「龍神」の怒りでこの国は一度滅んだ。それ以来「龍神」はこの国では「悪龍」とも言われるようになった。
「この世に龍神が存在するだと?そんなの怪しからん!そいつをすぐに排除ろ!」                           
                               
大臣の声は部屋に響き渡った。だが、エルカは無礼な仕草もせずただ微笑むだけだった。
「私の話は以上となります。申し訳ございませんがこれから用事があるため、今日は帰らせていただきます」
 エルカはそれだけを言い、一礼すると客室を出て行った。エルカは客室を出た瞬間、1人のメイドを睨んだ。そのメイドはエルカの睨みに気付き、相手を睨み返した。
「ルーナ、行くわよ」
 エルカは城を出ると城の中にはに居た黒猫を呼んだ。エルカは黒猫を肩に乗せて城を出て行った。

 エルカの職業は「占い」。街の店の中でも一番評判が良く、その占いは全て当たった。恋占い、未来占い、動物占い、タロット占いなど、多くの占いを行っていた。
 エルカには1つ能力を持っていた。この世界では半分の人が能力を持つ。だが、この国の半分以上は一般人だった。エルカの能力は「催眠術」。相手を眠らせたり、操ったりする厄介な能力だった。    
                                 
 その能力を使い、何人もの人から隠している情報を聞きそれを手がかりにしていた。勿論、今回の「龍神」の件も催眠術で、占いをしに来た人から、「龍神」についての情報を集めていた。

 龍神がいると分かってから4年後。その晩、城で大臣が殺された。背中と胸元を刃物で刺されて、寝室で倒れていた所を発見した。その場には、大臣に引き取られたメイド「アールトア・リリアーナ・レイミア」が居た。彼女の服に付着したものは大臣の血だと思われ手元には血のついた包丁がもたれてたという。 
 その後、リリナは兵士達を殺した。そして、大臣に仕える者「カルラ」に捕まったが逃亡。今では行方不明だと言う。エルカはその情報を聞き、占いでリリナの居場所を突き止めた。そして、その街を去り隣国へと向かった。