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☆麻尾宇くんとツッコミ龍　04




　俺が名乗った途端、麻尾宇の目はキラキラと輝きだした。いつもはぎらぎらしているだけなのに、キラキラとぎらぎらで物凄く眩しい。そのうち目からビームだせるようになるんじゃないだろうか。
　もしかしたらもう出せるのかもしれないけど。

「水野龍太、と言ったな」

　言った。

「勇者だと勘違いして悪かったな。お主は我の敵ではなく味方だったとは」

　敵でも味方でもなく赤の他人です。
　無関係です。

「ウォータードラゴン……我のペットではないか。こんなところで会えるとは思っていなかったぞ」

「お前の目は節穴か！？よーく俺を見てみろ、どこがドラゴンだっ、百パーセント人間だろうがっ！それでもドラゴンに見えるなら眼科に行け！」

　……はっ。
　またツッコんでしまった。

　俺は断じてこんなやつのペットではない。
　赤の他人なのだ。赤の他ドラゴンでもなく、赤の他人なのだ。

　まだ何か話したそうな麻尾宇をひっぱって鮪中学校へと向かう。もうこれ以上二人で話すのは無理だ。
　慣れてきたせいで、普通にツッコミをいれてしまえるようになってしまった。
　このままだと名乗る名乗らないの問題ではなく本当に親しくなってしまう。

　嫌だ。
　こんな変なやつとは無関係だと主張したい。