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コメディ・ライト小説(新)
- Re: ☆星の子☆ ( No.12 )
- 日時: 2011/09/08 20:12
- 名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)
1章 5話「天国と無」
「……どういうこと?」
私は意味が分からずに聞いた。
故郷に帰りたかったら電車や飛行機に乗るし、お金がなかったらバイトをすればいい。
そう考えている私にはとても考えられなかった。
そしてそれは、この地球で何の不便もなく暮らしている平凡な私の概念だった。
「僕たち星のクズは地球に落ちる時、燃えながら落ちるね?」
私が頷くのを待って光聖君は続けた。
「僕たちは燃えて死んで魂が自分の体を旅立った時、故郷に帰れる。魂が生まれ親のところへ帰るんだ。故郷にいるみんなの親の<ホーリー・フェザー>が国を支配してるんだけど、宇宙に漂って他の惑星を見守るという使命を果して、やっと<ホーリー・フェザー>がokサインを出すんだ。そしたら僕らは故郷に帰れる。」
「ここまでは大丈夫?」と光聖君が私に問いかける。
しかし私は正直こんがらがって、何が何だかわからなかった。
「あのさ……その光聖君が言う故郷ってのは人間式で言うと、天国みたいなものなの?」
「う〜ん……ちょっと違うかな? だって空はお母さんから生まれたろ。でも僕たちは<ホーリー・フェザー>から生まれて宇宙で仕事して、故郷に帰ってくるからさ。だって空は死んだらお母さんのお腹じゃなくて、無になるじゃん。」
光聖君の最後の言葉にカチンときて、私は思わず立ち上がった。
光聖君は平気で冷たいことを言った。
私はお父さんは天国で見守ってくれてると信じてる――――!
「違うよ!! 人は死んだら天国にいって幸せに暮らすんだもん!!」
私は思わず声を張り上げた。小さい部屋に私の声が響く。
少しの間、息苦しい沈黙が続いた――
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