コメディ・ライト小説(新)

Re: ☆星の子☆ ( No.4 )
日時: 2011/09/07 20:29
名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: EZ3wiCAd)

1章    2話「流れ星の男の子」


 私は目を瞑って心を落ち着かせた。バクバクと鳴る心臓を抑えながら。

(流れ星ってクズが燃えて落ちて来るんだよね……。だったら家、燃えてる?! っていうか、私もう死んでるのかも……ここは天国で、だから熱さを感じないのかな?)

 空はそんなとりとめもないことを思い巡らしていた。

 ――でもわかってる。私は死んでなんかいない。だって・・・人の気配を感じるんだもの――

 私は星が落ちたあたりから、何かが動く気配を感じとっていた。そして、思った通り私の正面の方から声が聞こえた。

「あー……」

 私は恐る恐る目を開けて見た。

 琥珀色の髪。白い服を体に纏い、すらりとした体つきの男の子。琥珀色の髪をくしゃくしゃさせて、ここはどこだろうとでも言うように、四方八方を見てキョロキョロしている。
 私がコハク色の髪に見とれじっとしていると、男の子が私の方を向いた。

 ドキッ……

 私の心臓の鼓動が速くなる。
 男の子はとてもかっこよかった。今まで見た誰よりもかっこいい。
 女の子に人気の佐藤君よりも、ジャニーズの子よりも断然……。
 
 私はまた、いろいろと思いを巡らせていた。
 窓の外ではまだ流星群が流れている。流れ星が目の前にいる男の子をその光で照らしてくれるように。群青色に染まった夜空を温かい星の光が照らしてくれる。その光景はとても幻想的で美しかった。
 するとその男の子が茶色い瞳をこちらに向けて口を開いた。

「あー……こんばんは。あのさ、見ての通りみんなとはぐれちゃったんだけど……。」

 男の子は言いにくそうに下を向いた。
 私はしばらくの間声も出さずに、金縛りにあったようにじっとしていた。

「……しばらくここにいてもいいかな?」

 やっと男の子はそう言うと「別に迷惑ならいいんだけど……。」と呟いた。

「お、お母さんに、聞いてみますっ……。」

 私はやっとのことで声を出すと、目も止まらぬ速さで階段を降りて行った。