コメディ・ライト小説(新)

Re: ☆星の子☆ ( No.65 )
日時: 2011/10/29 21:37
名前: (朱雀*@).゜. ◆Z7bFAH4/cw (ID: qRt8qnz/)

4章     26話「王子か悪魔か」


「ねぇ」

 席に着いたとたん光聖君が話しかけてきた。

「さっき何話してたの?」
「えっ、いつ?」

 聞き返す私をじれったそうに見ながら光聖君は「さっき3人で話してたでしょ」と、小声で言う。
 もう……なんで7歳の子はこんなに色々聞きたがるの?! あっ、間違えた。300歳だっけ。
 私は眉を寄せて冷たく言い放つ。

「光聖君には関係ないよ。そっちこそ、さっき男の子に囲まれて何言われてたの?」
「サッカー部の勧誘。……と空の話。」

 最後の方を間を開けて光聖君は呟いた。
 私はまさか自分の名前が出てくるとは思わなかったので精一杯声を小さくする努力をしながら叫んだ。

「なんで!? 私の話?」
「ちょっと空、もう少し声のトーン下げてよ。また、からかわれるだろ。もう、女の子と同居なんていい迷惑だよ。あぁ、ごめん、怒らないで。もちろん泊めてもらうことには感謝してるさ。おいしいご飯も食べれるし。でも……男子ってば煩いんだよ。廊下でひやかされちゃ、堪ったもんじゃない。精一杯否定してるのにさ……。」

 そこまで言って光聖君は口を継ぐんだ。男子がにやにや見てるからだ。

「大丈夫。そこら辺は対抗策うっといたよ。私だって困ってるんだから。」

 そう言いながら私は胸を張った。
 それにしても光聖君、最近偉そうな口きくようになったよなぁ……。
 お父さんの、というより輝さんの話を私が受け入れたことで親近感がわいたのだろう。それか、私が光聖君を友として認めたからかもしれない。
 最初は王子様みたいに紳士的なイメージだったのに、今ではすっかり悪魔だ。
 私は「はぁぁ〜」と重い溜息をついた。