コメディ・ライト小説(新)
- Re: 黒髪ショートの男子中学生! ( No.1 )
- 日時: 2019/11/10 01:49
- 名前: 丸眼鏡1号 (ID: uFovKUbX)
一章 お前、誰。
僕がまず気にしたのは胸だった。男なら大抵興味があるだろうし、妙に重かった理由が知りたかった。結果、普通な大きさだった。何か残念だ。
その次に気になったのは顔だった。まぁ可愛らしいんちゃう?って感じだった。髪型はボサボサで顎と首ぐらいの所まで伸びていた。そして最後に確認したのはやはり、股間だった。これで股間が無かったら.....ねぇ?僕(一人称は合うのか分からんが)は股に手を伸ばした。
下着にスッと手を入れた。僕は「あ、無いわこれ。俺の性別はやっぱり見た目通りなんか?」
洗面所からダイニングに戻ると僕の母と父が話し合っていた。僕は父に声をかけた。
「お、父さんおはよう」僕は疑われるか心配だったが意外な事に「おう、おはよう駿。とうとう女になったんかww」と冗談交じりに答えた。いやいや、笑いごとやないて。僕は「どうしよ、困ったわーこれ。俺、性転換しちゃったで」と言ったら父さんは「まぁええやん。美人やし。学校行っても受け入れられるやろ?」と半笑いで言った。母は「いやいや冗談で済まないわよ。駿の学校での立場どうするん?」。
父さんは僕に学校を休むかどうかを聞いてきた。僕はまだ分からへん、と答えて朝ご飯を食べた。
母は「今日は休んで病院行きましょう。何で女になったのか、治してもらわないと」とは言ったが、僕はやっぱ行くよ、休むと余計行きづらくなる。と言ってさっさとご飯を食べ終えた。
そして僕は制服に着替えようとしたが、勿論我が家には女子用の制服なんて無い。僕は「服どうすんのー?」と母に聞いたが無い物は無いので男子用の制服に着替えた。
「えー何かきついんやけど。え、どうしよう....」と言いつつ、荷物を持って家を出た。
「行ってきます!」と学校へ向かった。
そして歩きながら考えた。絶対、驚かれるし、親しい友人も会うのが怖い。
学校ではあまり目立たないが学級委員を務めている。完全にこの時だけだが目立つ。
そしてとうとう正門に着いてしまった。「あぁーどうしよ!マジでどうしよ!」
恐る恐る正門を通った。ラスボス正門があらわれた。みたいな感じ?
案外何も言われへんなー....やったぜ!、と思ったのも束の間。
「大介!おはよう!」僕の担任の教師の石島先生に朝の挨拶をかけられた。挨拶は返さないといけないし、顔も合わせないといけない。それに僕のニックネームも言っている。(大岡の「大」と駿介の「介」で「大介」だ。)
僕は顔を上げて「せ、先生。おはようございます.....」と返した。
先生は予想通りの反応を示した。「は、え?君、大岡じゃないよなぁ?しかも君、女なのにどうして男制服なんだ?」そりゃそうだ。校則違反だし見りゃ分かる。
僕はダメ元で先生に説明を試みた。「あ、あのですねぇ先生。これは深い訳がありましてね....」
石島先生は「おん?言ってみぃやぁ」とへらへらしながら聞いた。
- Re: 黒髪ショートの男子中学生! ( No.2 )
- 日時: 2019/11/10 03:56
- 名前: 丸眼鏡1号 (ID: uFovKUbX)
廊下歩くの疲れた。そもそも、女子生徒(周囲からすれば)が男子生徒の格好すれば冷たい目で見られるのは火を見るより明らかだ。何で男なのに(だったのに)そんな事で悩まなあかんねん...。
応接室に入ったら、早速名前を聞かれた。
石島先生「んじゃ、名前をどうぞ。」大岡(女)「大岡...駿介です。」
先生は一瞬ムッとして、聞き返した。
石島先生「本当に大介なんだな?」
大岡(女)「はい、ご存じの通り3年4組学級委員の大岡駿介です!」僕は自信を持って答えた。
石島先生「ならば」大岡(女)「は?」
先生は「日本ミリタリー大全」の本を見て
石島先生「1961年に配備された陸上自衛隊の戦車は!?」
大岡(女)「へッ!?え、えっと61式戦車ですね」(本当にあるお)
先生は満面の驚きで正解!、と言って僕の事を大岡駿介と言って信用してくれた。
そうなると話は早くて先生は僕に、女子生徒用の制服を貸してくれた。
さて、本題はここからだ。僕はクラスでどう名のればいいだろうか。
「先生、俺は教室でどんな様に振舞えばいいですかねぇ」
「そうだなぁ...転校生扱いにするか、正直に名のるかなぁ...」
僕は変に隠してコソコソするのは疲れるしなぁ、面倒くさいなぁ、と思って
「やっぱ俺、正直に名のります。やりますよ」と答えた。
先生は「分かった。」と言い、最後に「困ったらいつでも相談してな」と言って応接室を去った。
さて、教室のホームルームがあるぞ....
僕は急いで教室に入った。
入ってすぐに自分の席に着いた。リュックを降ろし机を整理する。
最初は行けるやろ、と思っていたけど少しすると二人の生徒が寄って来た。
「おい、お前なんで大介の席座ってんだよ」やはり注意された。
注意した生徒は、よく僕を馬鹿にしたり冷たくする男子の石垣航太って奴だった。
正直に答えても信じてもらえないしなぁ....。男の時なら僕なりに言い返すが、面倒くさいので僕は答えないことにした。サッと机に顔を伏せ、無視した。
石垣「おい、無視すんなや。答えろやボケ」
大岡(女)「.....」
もう一人の男子生徒が机を蹴って来た。
ドン!!と大きな音がした。
大岡(女)「うッ...」
東野「なんで座ってんだよ?あwwこいつ大介の彼女かぁ?ww大介が来るの待ってんだろ?」
大岡(女)「(嫌だなぁ...)」
「うるさい!東野!あかんやろ!」
同じ学級委員のパートナー、西野七恵さんが止めてくれた。
石垣「何やねん西野。正義感ぶんなや」
そう悪態ついて去ってった。
西野は僕の背中を軽く叩き、心配してくれた。僕は顔を上げた。
「大丈夫だった?」と聞いて「すまんやったな西野。」と答えた。
西野は笑いながら「変なのーww。おっさんみたいww」と言っていた。
その後、先生が教室に着いた。
石島先生「はいはい、席着けよー」
ガタガタと音を立てながら皆が座った。
先生は早速ホームルームで僕の事を話し始めた。
石島先生「大介の事なんだが...」
皆が先生の話に興味を向かせた。
石島先生「実はな、大介はあいつの席にもう着いているんだ。」
それを聞いて東野が声を上げた。
「先生何言ってんのwww大介の席にいるのあの女子やで?wwww」
石島先生「静かにしろ東野。...まぁその通り何やけどな..」
そうして先生は僕の元に来て、「行けるか?大介。自分で言えるか?」
僕は小さな声で「分かりました...」と答えた。