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2話　トロイの木馬と妖

　ー部活動…

今いるのは5階の奥にそびえ立つ部屋。
奥には、褒めたくなるほどの埃がたんまりと。
そしてそして、この秒が止まった感じ。
それは少し少しずつ、現実からかけ離れている様だった。

「よっ！新入生！」

パチパチパチー、となり響くと高校生たちの他愛もない雑談。
グラスの音、髪が振り向く音、そして話し声がごちゃ混ぜになって生活音として私たちの耳に入る。このあどけない雰囲気も、頭の中の『？』を膨張させていた。

「えーっと、ここって何するんですかね？と言うか…いつの間にかここに。」

隣には、同じく奈々と梓。
何故か知らないけど、いつの間にかここにいた。

「それは藤野が呼び出したんでしょ？」

指を刺した方向をずばっと向くと、
スマホをいじっている帰国子女っぽい子が。

「あー、そっか。まだ言ってなかったからね。と言うか、あれは沙羅が俺に指示したんでしょ？」

「えっへへ〜、だって悠の召喚魔法だったらすぐに利用できるし？」

あー、ダメだ！分からなくなりそう！！
…ちょっと、ちょっと落ち着こ…。
辺り一面は、みんな魔法族。だからか。だからいつの間にか…。

心配が虹の様に晴れると、すぐさま凛とした声が掛かった。

「じゃあ、皆さん。今月の活動についてまだ話していませんでしたね。」

生徒会長を凝視していると、

ー…！！

手でモノを吸い寄せる。
吸い寄せた先には、『活動計画書』と書かれている。

次の瞬間、生徒会長が話した言葉は、


衝撃的だった。