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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 星の詩 ( No.4 )
- 日時: 2020/01/02 17:05
- 名前: 雪 (ID: D.48ZWS.)
入学のうんたらかんたらが終わった5時。
まだ春の盛りだからか、夕暮れの影も立っていないほどの明るさだ。
校庭の端に並べられた桃色の桜が、爛々とした花房が幾つとなく重ねられている。
「高校…か。なんか慣れんな…。」
初色が運んだ高潮。
辺りにもまだちらついている様だ。…そして学校が終わったと言う暇。
近くに点と付いていたクレープ屋に私は待ち合わせとして向かっていった。
「んで、B組はどうよ?」
「…B組?ええっと、なんか全体的にキャラが濃いかなぁ。ほら、もうメイクしてる子もいるしさぁ。で、F組はどんな感じ?」
私の質問に、綾瀬は少し顎に指を当てた。
「んーと、F組はめっちゃ仲間がいるかなっ!意外と意気投合するし…あとあと、仕事が捗るんだよねー。」
「仕事?おぉ、綾瀬のクセに仕事をするとは!意外と見せ場あるんだねえ。」
「綾瀬のクセに…、ちょっとリン!ひどいぞそれはぁ!」
…やっぱり幼い。
ムンムンと腕を振る姿は、いつしか逆光に隠れて踊っていたのだ。
「でもね、そりゃぁ面倒臭いことだってあるしさ?つーか、先輩は変な任務だって預けるもんし。私だって楽天家ばっかじゃないんだってよ?」
「変な任務ね…。まぁとりあえず頑張りなよ?」
椅子に寄っかかって腕を組む綾瀬。
その言葉の真意を、まだ私は知らなかった。
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