コメディ・ライト小説(新)

Re: ♧共同体魔術♧    ( No.9 )
日時: 2020/02/09 13:24
名前: 紅蓮 (ID: D.48ZWS.)

「…と言うか、“継承者”ってなんなの?」

夜。
学生寮の中で。
ルームメイトであるニーナと共に紅茶を添えながら、羽ペンを走らせる。

魔術学テキストのページをぎこちなく撫でる私。
何だろ。ダラダラしている私をクスッとニーナが笑っていた。

シオンタウン出身のニーナ。
スピカタウンの隣の街で、家の近くにある境界線でいっつも遊んでた。 
やっぱり少し私よりも大人引いていて、何だか憧れるのだ。

「継承者?継承者は、特定の大魔法を操る魔術師のことだよ。ほら、紋術師の“ベレット”も風の継承者でしょう?」



________……紋術師。


 魔術師達のシンボルとなる存在。
年に一度、紋術師の証を分け与える式典が行われその中の一流の魔術師がその証を授かることが可能なのである。

そして…継承者。
どうやら特定の大魔法を操る魔術師のことで大きく分けて2つとなるらしい。
1つ。大魔術師。
その中には、星・炎・水・草・光・風・闇・華・毒・鋼・大地の継承者が存在する。
2つ。凛術師。
その中には、天ノあまのがわ・熱・雲・樹・雷・木枯こがらし・夜・夢・霊・鉄・岩の継承者が存在する。手早く説明すると、凛術師は大魔術師の『右腕』とも言われるだとか。

「大魔術師…か。なんか聞き覚えのある…。」


「アレよ。入学前に届いた変な書物。あそこにアージェンスの歴史と継承者について書いてなかった?

________……星ノ継承者。アージェンスヲ治メタ大魔術師トシテ名高イ…

「ああ。星の継承者。何だかすごいよね…。」

「…と言うかフラン、宿題は終わらせなくていいの?」