コメディ・ライト小説(新)

Re: ♧共同体魔術♧    ( No.10 )
日時: 2020/02/11 14:50
名前: 紅蓮 (ID: D.48ZWS.)

________……大炎祭にて…。


1年に1度。燃え盛る炎と共に開幕を奏でる祭。
辺りには、和らいだマジェスティ・ランタン。学生達の藍色のローブ。明るい歓声。
暁に塗り替えられた雰囲気も、伝統あるアージェンスの校舎を明るい趣に変えている。

「盛り上がってるねー、大炎祭。」

「そりゃそうだろ。まぁ、中間テストの羽休めって言う意味でもこの時期にやってるからな。あんなに盛り上がるのも当たり前だなぁ。」

「えっと…中間…テスト?」

…どうしよ。
薬草学、赤点必須かもしれない…。


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________……屋上にて…


いつもの敬語に開放された私。
私達魔術師の中では、上位の者には敬語を使う決まり。
もちろん、ウララさんのようなハイテンションな人にも…。


「えっと。何やってるの…?」

「魔法綿飴。私、アルデバラン地方のしか食べた事ないからさぁ?」

「だとしても、ウララさんに叱られると思うわ!『この田舎者っ!』って。」

「いーの、いーの。ほらジエルもっ!これ食べたら方言治るかもよ?」

「私は一応敬語は喋れるわ、…と言うか同期に敬語で喋ったらおかしいて…。」

また『方言』をネタに、言わせておけば…。

私とヤンシィは、調査の為にココへ繰り出されたのだ。

「それにしてもっ、こんなとこで見つかるわけねぇ。」

「知らん知らん。ただ単に情報を集めればいいだけでしょう?…怒られない範囲で。」

ふざけた雰囲気でほざくと、思いっきりホウキに飛び乗った。

「ほぉー、ジエルもアグレッシブだね〜。その調子!」

「何がアグレッシブよ…。ほんなら早く、ヤンシィもホウキ構えね。」

「はいよ〜。」

得意げに魔法綿飴を回したヤンシィは、笑みを浮かべながらホウキに飛び乗った。