コメディ・ライト小説(新)

Re: ♢訳ありな蒼い星 ( No.5 )
日時: 2020/03/13 14:35
名前: 霞 (ID: D.48ZWS.)

episode4 正体

「アリサ コンノ…うわぁ〜やばい気配しかしないじゃん?」

彼女は、机の上に身を任せると真新しい予感を感じた。


____…あの事件の真相は、まだ分かっていないわ。
せめて、人手が足りたら一気にボコせるのにぃ…。

「紫那野、また勝手に調べてたのか?」

「いいじゃない?生徒会管轄じゃないんだからぁ、放っておいてよ東和副会長っ。」


彼女の言葉に身を乗り出したのは、東和という少年。
なんとも言えない黒髪が、朱を溢した夕焼けを反射させていたのである。

「新しい勤めがあるなら早く言ってよ?実際私、凄腕なんだから。」

「…ったく。動き過ぎると厄介なことになるぞ。」

部屋にあった椅子に、腰を掛けると彼は忠告を溢した。

「俺も真相は知りたいが…。」

数年前に起こったあの事件を思い出す。
結局、何もかも消されてしまったが…。

あの悲惨なモノがリフレインする。
何人もの生徒が犠牲になったのか…それも消されて____隠蔽されている。

「東和。…ホントになんかあったら言ってよね。」

「何が。」

「あたしだって知りたい。…姉のことも。」

悲しそうな目が、過去の思い出を映し出す。
…でも。でも。誰にも言えない…誰にも相談できないから。東和にだけは分かって欲しい。
彼にはそう聞こえたらしい。

「…分かった。捜査のことを部外者に言わなければ。」



____…いつか暴いてやるんだから。
高校生のやることじゃないし、探偵ごっこでも無いから…。
油断は許されないっ。


ココの裏を…私は見つけたいから。