コメディ・ライト小説(新)

Re: 溶けない星、枯れない妖… ( No.2 )
日時: 2020/04/04 12:24
名前: 紫音 (ID: j9SZVVec)


プロローグ



「今日も綺麗だな…。北極星が瞬いてる。」

望遠鏡を構えると、澄んだレンズを覗いてみる。
空には、夜の市街地のような____無数の煌きがあった。
濃い墨色の中に溶けた甘い加法混色…それが自然が作り出した『美』、星なのである。
そして、これだけは言える。爛々と光る星は、ただの星なんかではない。一種の生命なのである。
暗い紫色が、一気に爆ぜたように暗い宇宙には雪白いモヤが漂っており見惚れてしまうよう…
やはり。これが生命の神秘と言うものであろう。

「…1度でもいいから、星の化身とかでもあってみたいけど、ね。」

望遠鏡を斜め横に下ろすと、いつの間にか流星群に目を奪われていた。