コメディ・ライト小説(新)

Re: 溶けない星、枯れない妖… ( No.4 )
日時: 2020/04/04 14:47
名前: 紫音 (ID: j9SZVVec)



その日、新学期の文房具を買いに行った私。
代金はもちろん小遣い。青色の貯金箱を机の中から取り出すと、僅かな埃が宙を舞い何か幻想的なものになった。でも、懐かしい…小学生の頃、小遣いを貯めていた貯金箱はずっしりと重く少しながら古びていた。

「…疲れた。___最近歩いてないからかな。」

たるんだ足を持ち上げ、上まで続く階段を登ると私の部屋。真新しいドアをこじ開けると______

「___それにしても、この望遠鏡最新型なんですねぇ。まだ部品が錆びてませんし。」

部屋の中にいたのは___少女。
滑らかな金髪を揺らしており、パーカーらしきものを羽織っている。

「…えっと。誰?」

混乱して正しい判断が出来ないせいか、いきなり無礼な言い方をしてしまう。___ただ、彼女の肌の雪白さ。それは見る人の目を惹きつけるそのものであった…。

「…あぁ、自己紹介を忘れていましたね。始めまして、“ウレア”って言います。人呼んで、化け狐の少女ってトコですけど。」

よく見ると、彼女の頭部には狐の耳のようなものが生えている。彼女____ウレアは、頭部に目をやりながらこちらへ近づいて来た…。