コメディ・ライト小説(新)

Re: 溶けない星、枯れない妖… ( No.9 )
日時: 2020/04/07 13:23
名前: 紫音 (ID: NtGSvE4l)

4話 華型の少年



「凪!結論はどうなのっ?」

「えっホントに入んなきゃダメなの?!」

星来が机をバンと叩くと、クラス全員がこちらに目を向けた。今は休み時間だから許される事だが、このような大騒ぎは非常に迷惑である。

「だから入らないって______」

「正気?…もっかい言ってみて。」

否定的な発言をすると、急に星来に変なスイッチが入った。彼女の目はあからさまに殺気立っていて、全神経が怒りで震えていた。

「えっと、そのぉ、『だから入らないって訳では無いし、まだ悩み中』って言おうとしたんだよ。ははは…。」

なんとか収めようと、つい無茶な発言をしてしまった。…その場しのぎにはなったが、この後どうしよう…。

「…なるほどね。じゃあ、凪に入ってもらうように“ファンクラブ”を紹介するパンフレット持ってきたから読んでおいてね。」

「…あ、おお。」

新品の机の上に、パンフレットを置くと彼女は去っていった。

そもそも、“ファンクラブ”とは何だと思う人も居るだろう。この学校…学年には、本庄 陵君というイケメンがいる。…私的には好みのタイプではないが。その彼を応援する為に結成された『陵君ファンクラブ』が今の話題である。

そして、私が勧誘された理由は“家が近い”という理由である。去年も勧誘され、大変迷惑なのである…。