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コメディ・ライト小説(新)
- Re: ___今、染まってしまえば、本当に成れそうで。 ( No.6 )
- 日時: 2020/05/07 13:43
- 名前: 真朱 (ID: okMbZHAS)
#5 「不安感、消えてしまえ」
不安しかなかった。
進学。心配しかなかった。
「_____っ。____雨。」
何か聞こえる。
私だけの世界に________
「紅雨。」
「…えっ。」
「スマホ。鳴ってる。」
自分のスマホを見ると、確かに何か着信していた。
______…私、こんな時間にぼーっとしてたのか…。
スマホの画面を覗くと、『紅雨、そっちの家行くね〜。8時頃に呼び鈴押す。』と言う文字。
どうやら15分前に来たものらしく、発信元は陽和だった。彼女とは小学生の頃から仲が良く、偶然志望高校も一緒であった。まさに、瓜二つ_____に似たものである。
今は7時50分。
約束の時間まで、あと10分程度である。
「…紅雨。少し話があるんけど。」
少し戸惑う。
そりゃ、いきなり紅新が話しかけてくるからである。いつもはこんな事無いのに…。
こちら方向を向いてきた紅新はパンを頬張っていて、少し子供っぽい。セーラー服のネクタイは少し緩いし、スカートは「邪魔くさいから」という口実で少し翻されていた。
何か真剣な物を語るのか、彼女は苺ジャムを口に付けながら姿勢を改めた。
あんな能天気な彼女がいきなり、どうしたのだろう。いつものように、奇想天外な行動は飲む事が出来るがここまで改まった表情は___見た事が無い。もしかして、悩みでもあるのだろうか_____
「紅雨。もし高校で、良い男子見つけたら紹介してーね。あ、私もう出るから。」
「…は?」
そう言うと、彼女は皿を片付けぴょいっと行ってしまった。
やはり能天気なのは変わらない…そう思う途中で、呼び鈴が聞こえてきた。
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