コメディ・ライト小説(新)
- Re: 元勇者、居候になる ( No.14 )
- 日時: 2020/08/22 22:20
- 名前: 蒼星 ◆eYTteoaeHA (ID: AwgGnLCM)
明日辺り(明日とは言ってない)
……すいません。ただただ忘れてました。あ、シャニマスでプロメッサ咲耶とくら峰のtrueENDできましたありがとうございます。開始から約半年初truやぞ!
では幕間スタート!
***
#幕間 気ままな教師
無機質な電子音がメールの着信を知らせる。
その音に気づきいた若い男性は、資料を纏める手を止め、机のスマートフォンを手に取った。
「雪永からかー
………………へぇ、ナルホドねぇ」
送り主は草津雪永。男性の知り合いだ。男性はそのメールを読むと、楽しげに口元に笑みを浮かべる。
その後もマジマジとそのメールを眺めていると、彼にとって聞き慣れた声が聞こえた。
「あ、柳先生じゃないですかー☆
どうしたんです?何か嬉しい事でもあったのー?」
柳先生……男性の事をそう女性は、ニヤニヤしながら彼の顔を覗き込んだ。
彼はとある大学の教師であり、女性は彼が担任のクラスの生徒である。
「うぉぅ、確かお前は……紅林か……」
「ちょ、その反応は傷つくんですケド……でもアタシ、昨日の午後入学したばっかなのにでよく名前覚えれましたね?」
男性が明らかさまに嫌そうに女性の名前を呼べば、紅林と呼ばれた女性は首を傾げて。
「いやー……お前みたいなザ、ギャルみたいな奴そうそういないし。しかも根はまともそうだし。
あと教え子が隣に居たら誰だってびっくりするっしょー」
「いやまぁそうですけど」
半ば冗談っぽく笑えば、女性は苦笑いで返す。その後、女性が「で、話題逸らされてたんですけど、結局何かあったんですかー?」と聞いてきて。
「ちょっとねー……親しい奴がこっちに引っ越して来たって連絡があっただけ。お前も嬉しそうだけど何かあった?」
スマートフォンの画面を見られないように、画面が下になるように机に置いては、人差し指を女性に向けて尋ねる。
「わります?だって念願の大学生じゃないですかー☆……ってのもあるんですけど。
昨日の午前中……入学式の前に、最近引っ越して来たばかりな男の子を高校に案内したんですよ。それが昔のアタシと重なって懐かしいなーって思って」
「ふーん……もしかしてボクの親しい奴と同じ奴だったりして」
「まさかー!それはないですってー」
思い出を語るように女性が話せば、男性は髪を指に巻きながら呟くので、彼女はそれに対し笑って。
「それもそうかー。
で…………なんでお前ここにいんの」
男性はそれに納得しては、真顔でそうを尋ねた。すると、女性は困惑気味の表情を浮かべてながら口を開き……
「いや、ここアタシのバイト先なんですけど。
てか先生こそなんで喫茶店で学校の仕事してるんですか。あと書類退かして貰えないと注文された珈琲置けないんですけど。何時まで持たせるんですか!パンとかもあるから重いんだけど!!」
と述べた。
最後は怒り気味に。
そう。ここは2人が通う大学の近くにあるごく普通の喫茶店なのであり、女性はバイト、男性は客なのである。
「それは悪い事した……今退ける」
怒り気味の女性に、男性は申し訳なくなり机に広げた書類を速やかに鞄に押し込む。綺麗になった机には、ゴトッ、と大きな音と共に珈琲諸々が置かれる。
「もう……高校生からバイトしてる身から……店員の身からすればこういう類はかなり厄介なのでこれからは気をつけてくださいよ?で、注文した商品は以上でお揃いですか?」
「ん。これで全部ある」
女性は溜息を付きながら忠告したり尋ねたりとしては、男性はふた言で片付けて。
「はーい。ではアタシはまだ仕事中なんで戻りますね。どうぞごゆっくりー」
「おう、バイト頑張れー」
女性はそういい残して店の奥へと向かい、男性は励ましの言葉を掛けては再びスマートフォンの画面を見る。
その画面には、先程のメールが映っていた。
______シダー!イキシアがこっちの世界に来たよー!今は仙李っていう高校生の男の子なんだけど、私の家に居候でいるから、何か仙李に伝えたい事があれば家に来て。
という文章。
「……もうシダじゃなく柳優糸なんだがなぁ。まぁ……気が向いたら会いに行くかー」
男性______優糸は、そんなメールを見て呟いた。彼もまた、仙李達と同じく転生した人間なのである。