コメディ・ライト小説(新)

プロローグ ( No.1 )
日時: 2020/08/24 00:46
名前: あお (ID: ikU4u6US)

「もう、終わりか……。」

 俺は誰に話しかけるでもなく呟いた。そう、今日は大人気MMORPG『サタナス』のサービス終了日。そして俺は、サタナスのプレイヤーの一人「K」こと、佐藤 ケイ!……いや、まあ、何のひねりもない名前だっていうのは自覚してるんだけど……。ま、まあ、これでもサタナスでは最強だったし?ランキングでは常に高順位をを保って、サタナス内じゃ結構有名なプレイヤーだったんだぜ?

 ああ懐かしいなぁ、サタナスでの日々。スタンピード のときは自作の魔法で味方ごと吹き飛ばして、またある時はどのランクのボスまで「一撃」で倒せるか競い合って(ラスボスまで一撃で倒せたときは虚しさしか残らなかったが……。)、暇つぶしに街にウイルス持ち込んでパンデミック 起こして──

 ……よくよく考えてみるとロクなことやってねーな、俺……。い、いや最近は戦いにも飽きて、拠点に引きこもってるしセーフだろ! うん、そうだ。俺の持ってるレアアイテム狙った来たヤツ返り討ちにして、なんやかんやで戦争になったけどアウトよりのセーフだわ!

 「はぁ……。こんなことになるなら別のアカウントでも作って平和に暮らすんだったな……。何か俺のゲームライフ、争いばっかだった気がする、というか争った記憶しかないな。」

 「汝、平和を望むか?」

 「そうだなー、次このゲームやるんなら平和な国でも作って、ほのぼの暮らすのも……、って今の声何?」

 「ふむ……。王になることを望むか。……よし、決まりだな。」

 「へ?」

  謎の声と共に、突然パソコンの画面が光りだした。

 「おわ! な、何だ、演出か⁉」

 光はどんどん強くなっていき、俺は思わず目を閉じた。

 そして目を開けると……

 「は?」

 そこは知らない部屋で、俺の前には黒いローブを着た誰かが立っていた。