コメディ・ライト小説(新)
- 第二十七話 車両完成 ( No.28 )
- 日時: 2020/09/06 12:46
- 名前: あお (ID: ikU4u6US)
「よし! 材料は揃ってるな。」
ゴールドドラゴンを倒して十分な魔石が集まったので、鉄道を造るための材料の確認をしていた。
「じゃあこれから、『てつどう』ってやつを造るのだー?」
「おう! まずは車両からだなー。鍛冶スキルもゲームのときのままだから金属加工もお手の物だぜ!」
「ほー、魔王様は鍛冶まで出来るのですか。」
「まぁな! ゲーム内じゃ武器の魔改造がやりたくて、鍛冶スキル上げまくったから──って何だよその目は。」
「…………魔王様らしいと思っただけ。」
「王は変わらぬのだな。」
「どういう意味か詳しく聞こうか。」
「言葉通りの意味では──」
俺の手から魔法陣が展開され、風の弾丸がクロへと向かう。避け切れなかったクロは青空の彼方に吹き飛んでいった。
「魔王様、理不尽にも程があると思うのだ……。」
「あの戦闘狂にはいっつも頭悩まされてるからな。おあいこだ。」
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「ここをこうして、ここをくっつけて、ここを曲げるっと、よし出来た!」
ついに車両が出来た。大きすぎるので組み立てはクロに頼むつもりだが、鉄道作成の半分は終わったと言ってもいいだろう。
「よし。クロー、竜化してこっち来てくれー。」
「はい、わかりました!」
竜化したクロがこっちに飛んでくる。相変わらずでかいなー。
「そんじゃ、そこの箱を持ち上げてそこに下ろしてくれ。」
「はい。……これでいいですかね。」
「ん、大丈夫。で次は──」
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「しゃっ、完成だー!」
「おぉー、おっきいのだ!」
「ほー、やはり見慣れない形をしていますね。」
「…………大きい。」
「ふーむ。鉄の箱と言ったところか。」
「うーん、苦労した分喜びも大きいねー。」
俺達の目の前には金属の箱が四つ連結した、所謂電車ってやつがある。機構は魔法などで再現してあるが、外見は俺の世界のものと同じ。……日本に帰りたい。
なんて感傷に浸ってる場合じゃねぇな。
「ま、これで終わりじゃねぇし、次進むぜ!」
「「「「おー!」」」」