コメディ・ライト小説(新)

第二話 とりあえず邪神とやらはぶん殴る ( No.3 )
日時: 2020/08/24 00:52
名前: あお (ID: ikU4u6US)

ふー、やっぱ空気コイツ はダメなヤツだったか……、大体魔王って何だよ。普通こういうのって王女様が待ってて「勇者になってください!」とかいうもんだろ。それを魔王とかマジで勘弁してくれよ……、

 「いいか、そういうのはいらん。事実を話せ。お前の妄想なんて誰も聞いてないから。」

 「いえ……、本当に事実なんですって……。」

 空気コイツ は冗談のつもりなど欠片も無さそうに言った。

 「……マジで?」

 「マジです。」

 ……ヤバい、頭痛くなってきた。どうすんのこれ、つーかもう帰りたい。

 「とりあえず、……説明しろ。全部。」

 「はい。ではまず──」

 ……で、コイツから聞いた話を簡単にまとめると、

 ・俺は邪神とやらに召喚されて、この世界に来た。邪神が俺を選んだ理由は俺に魔王の素質があるから、らしい。ふざけんな!

 ・邪神の目的は自らの勢力である、魔族の発展。だが、これ以上は「この世界」の者では厳しいと判断し、俺を呼び寄せた。つまり、邪神の目的は、俺を魔王にして魔族をより発展させようということだ。身勝手すぎん?

 ・で、俺がこれからやることは、魔王を決めるバトルロワイアルへ出場し優勝することらしい。ちなみに、そのバトルロワイアルはルールなんてものはなく皆殺しにしたヤツが勝ちという恐ろしい大会である。ラブアンドピースはどこに……。

 「とりあえず、言いたいことはいっぱいあるが一番重要なことを聞く。」

 「はい、何でしょう?」

 「……俺、帰れんだよな?」

 「さあ?」

 「……バカか、テメェェェェェェェェェェ‼」

 「い、いえ、あなた様を召喚したのは邪神様ですので、帰れるかどうかは邪神様次第でして……。」

 「……もう嫌だ。皆バカ。この世界のヤツ皆バカすぎる……。」

 「は、はぁ……。」

 「……で、どうやったら、その邪神に会えるんだ?」

 「んー、魔王になる、位しか私には……。」

 「はぁぁぁぁぁ。結局それかよ……。」

 とりあえず、メニュー画面開けるかやってみる。

 「んー、まぁ適当に、『ステータスオープン』。……あ、出た。」

 ざっと見ると、ステータスもスキルもそのままだった。

 「まぁ、これならさすがにいけると思うが……。」

 「おぉ! では魔王になられるのですね!」

 うー、どうしよう。帰るためには魔王にならなきゃいけないわけだが、戦いたくは無いしなー。

 「ちなみに魔王にならないとどうなるの?」

 「うーん、邪神様のお怒りを買って『死ぬ』とか?」

 「よし、魔王になる。」

 うん、魔王になろう。それしかない。戦うのは嫌だけど、背に腹は代えられないのだ!

 「おお! 分かりました。では、こちらに。」

 こうして俺の冒険が今始まる──


 ごめん、言ってみたかっただけ。