コメディ・ライト小説(新)

第三十五話 冒険者って一度はなってみたいよね ( No.36 )
日時: 2020/09/15 17:29
名前: あお (ID: ikU4u6US)

 「ここが冒険者ギルドかー」

 冒険者ギルドは思っていたよりもキレイだった。ボロい感じも無く、小綺麗な一軒家って感じだ。

 で、何でこんなところにいるかっていうと、勿論冒険者になるためだ。

 レノとシフォンから逃げ出した俺は、手っ取り早く金を稼ぎ、奴隷を手に入れるために冒険者になることにしたってわけ。

 ちなみに冒険者については馬車の中でシフォンに聞いた。何でも冒険者は、実力さえあれば一番金を稼ぎやすい職業なんだとか。
 そのうえ身分を証明するようなものも要らず、俺にはうってつけの職業だった。
 
 「とまぁ、うだうだ考えてもしょうがないし、中に入りますかね」

 ドアを開け、ギルド内に足を踏み入れる。

 ……うん、めっちゃ想像通り。筋肉ゴリゴリのおっさん達が飲んだくれてたり、クエストが貼ってあるっぽいボードに人がたむろってたり、受付には美人の受付嬢がいたり。

 とりあえず、受付に行って登録してくるかな。

 「すみません、冒険者になりたいのですが」

 「わかりました。それではこの登録用紙に記入していたただき、実技の試験を受けていただきますが大丈夫ですか?」

 「試験って何をするんですか?」
 
 「試験官と模擬戦をしてたくだけですよ。勝敗を見るのではなく、最低限の実力があるかどうかを確かめるだけですので、そんなに難しく考えなくても大丈夫ですよ」

 「ありがとうございます。それじゃあ、この紙に書けば良いんですね。で、名前と得意スキルと……」

 登録用紙に記入し終えた俺は実技試験で圧倒的な実力を見せ、見事Sランクの称号を手に入れた……



 というわけでもなく無難に試験ををクリアし、普通にGランクとなりました。君たち忘れてるかもしれないけど、俺、魔王だから。目立つわけにはいかないんだよ?