コメディ・ライト小説(新)

第三十六話 金稼ぎなんて、廃人の手にかかれば一瞬だ! ( No.37 )
日時: 2020/09/16 21:25
名前: あお (ID: ikU4u6US)

 さて、これから俺は冒険者として金を稼ぐわけだが……どうしょうか? 

 受付嬢の説明を聞いた感じ、金稼ぎの手段としては『クエストを受ける』か、『魔獣の素材を売る』っていうのがあるみたいなんだよな。

 クエストを受けるとなると今のランクで受けられるクエストじゃぁ報酬が少なめだし……魔獣を狩って、その素材を売るとしますか!

 この先の方針を決めた俺は街の外に出るために、門へと向かった。

 「……あれ、門ってどっちの方向だっけ?」

 別に俺は方向音痴ってわけじゃないぞ?ほ、本当だからな!

 
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 無事、門を見つけた俺は魔獣狩りを始めた。そしてそろそろ終わりそう……。(経過時間三分)廃人としての本能が効率を追求させたのである。

 「こんなところかな……」

 探知系のスキルを使い、魔獣を効率的に狩っていたのだが、そろそろ充分だろう。

 うーん、ゲームやってた頃と同じ感覚で狩ってたからな……。随分と集まってしまった。

 ……まぁ、多いに越したことは無いだろ! 多少目立つかもしれないけど大丈夫。……俺、魔王だけど、大丈夫?

 ……なるようになんだろ!

 先人の残した素晴らしい格言を思い出し、俺は冒険者ギルドへと向かった。


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 「こ、これは……しょ、少々お待ちを!」

 受付に狩ってきた魔獣の素材を出すと、受付嬢は血相を変えて奥のほうへ行ってしまった。

 やっぱ、目立つか。どうしよっかなー。……最悪、どっかに逃げるか!

 と、逃亡の算段をしていると、受付嬢が戻ってきた。

 「ギルドマスターが呼んでいます。こちらへどうぞ」

 受付嬢の案内でちょっと高級そうなドアの前にたどり着く。

 「ギルドマスター、入ります」

 「おぉ、入れ!」

 受付嬢がドアを開けると、でかい机と椅子。そして椅子に座っている筋肉ゴリゴリのおっさんがいた。

 多分、あのおっさんがギルドマスターなんだろう。それっぽい雰囲気出してるし。

 「ケイと言ったか……。俺はここにギルマスのゴウルってもんだ。ま、とりあえず座りな」

 椅子に腰かけると、おっさん、じゃなくてゴウルさんがベルのようなものを取り出した。

 「これは『審判の鐘』と言う魔道具で、まぁ、ウソ発見器ってところだ。あんたを疑うわけじゃないんだが、立場上確かめなきゃならないんでね、気を悪くしないでもらいたい」

 「大丈夫だよ。それで、そんな物持ち出したってことは、何か聞きたいってことなんだろ?」

 「あぁ、まず、あの魔獣達はあんたが討伐したんだな?」

 「ああ」

 ゴウルさんは取り出した『審判の鐘』を見る。だが、『審判の鐘』には特に変化が無かった。

 「そんじゃ、次の質問……」

 とまぁ、こんな感じで俺への質問は行われていった。