コメディ・ライト小説(新)

第三話 「全員まとめてぶっ潰す。」 ( No.4 )
日時: 2020/08/24 18:24
名前: あお (ID: ikU4u6US)

「ここが、バトルロワイアルをする、競技場でございます。」

 そこは熱気に満ちていた。……物理的に。 よくあるだだっ広い円形のリングと観客席、とまぁここまでは良い……。が、何故かかそのリングの周りは「溶岩」で埋め尽くされてるわけで……

 「……お前らがバカってことを一瞬忘れてたわ。」

 「はぁ……。」

 「場外負けもありってことかよ……。」

 「はい! あれは例え、熱に耐性のある魔族だろうと浸かれば即死! 敗者には死を与える、まさに理想のリングでございます!」

 「ダメだ、コイツ……。」

 などと話しいると、出場選手の紹介が始まった。

 「え……。紹介これ って俺もやんの?」

 「えぇ、もちろん! あなた様にふさわしい名文をご用意しております。」

 「うわぁ……。絶対ダメなヤツだ、コレ……。」

 ~十分後~

 「それでは最後に、邪神様から遣わされた絶対悪! ケイ‼」

 名前を呼ばれて俺は競技場に入る。……俺のメンタルを破壊しに来てる、恥ずかしいアナウンスはまだ続いているが聞こえない、絶対聞こえない。心を無にすれば何の問題もない。

 ……ってあれ?観客の反応が無い。あのクソすぎるアナウンスにしらけてるのだろうか。

 「な、何故人間がここにいる‼」

 は?そりゃ、まぁ俺のアバターは人間の設定にしといたけど、それってこっちでも反映されてるんだ──

 「殺せー‼」

 「そうだ! そうだ!」

 「「「我々の人間てき を殺せー‼」」」」

 ……あぁー、そっか。コイツら魔族だったわ。なるほど、人間の敵対種族なわけですか。

 「ま、待て! この方は人間ではあるが、邪神様から遣わされた──」

 「知るか‼ 人間だろうがー‼」

 あぁー、魔族の知能レベルが伺える……。

 しっかし、どうすっかなーこれ。魔王にならなきゃ俺死んじゃうかもしないし。でもこの感じじゃ無理そうだよなー。

 あー、待てよ?確かサタナス内にも魔族っていたような気がする。

 そうだ! 確かアイツらは徹底的な実力主義で、力を示せば主張も通るんだとか。うーん、戦うのは嫌だけど、命には代えられないか……。

 「うるせぇ! いいか、文句があんならかかってこい!とりあえず、リングにいるテメェら、全員まとめて相手してやる!」

 「何ー⁉」

 「ふざけやがって‼」

 「人間がー‼」

 「ナメんなー‼」

 「おぉっと! ケイ選手による、衝撃の発言でリング内は盛り上がっています! ……それでは! レディー、ファイト‼」