コメディ・ライト小説(新)

第五話 VS四天王 ( No.6 )
日時: 2020/08/24 01:00
名前: あお (ID: ikU4u6US)

「それなら、俺達の相手をしてもらおうか。」

 その声と共に四つの人影が現れる。

 「えーっと、どちら様で?」

 「ふっ、俺は魔王軍四天王が一人、邪竜ヴェルザード!」

 「……ククッ。我の魔眼が解き放たれしとき、世界は滅びゆく……。」

 「…………。」

 「えーっとねぇ、リーチェはリーチェ! よろしくなのだ!」

 「うわー。」

 「や、やめろ! 俺をかわいそうな人を見る目で見るな!」

 「強く生きろよ……。」

 「や、やめろー‼ その目で見るな‼ ……というかお前ら打ち合わせ通りに喋れよ‼ 俺がヤバいヤツみたいじゃないか!」

 「ククッ、我に指図するなど愚の骨頂! 我を束縛するというなら、世界は死に包まれるであろう! フハハハハハ!」

 「…………。」

 「うーん、リーチェに難しいことはわかんないのだ!」

 ふむふむ……。

 騒いでる紫髪のイケメン青年が邪竜。

 思春期特有の病を抱えている青髪君は見た目人間っぽい……ってことはアンデッドかな?

 んで、一切喋らない銀髪美女は耳と肌を見た感じダークエルフ。

 最後のアホそうな赤髪幼女は尻尾生えてるし獣人か。

 で、俺が分析を終えた後も騒ぎまくってるわけですか。はぁ……。

 「とりあえず、俺と戦うんだろー?」

 「そ、そうだ! お前のような腑抜けたヤツが魔王になるなど、認めん! 俺達、四天王が叩き潰してやる!」

 「よーし、じゃっ四人まとめて相手してやっからかかってこいよー。」

 「……っ!」

 俺が臨戦態勢になると、四天王達は一瞬で身構えた。うん、最低限の実力はあるっぽいな……。
 
 ──っと!

 「ってえい!」

  さて……。まずは、獣人ちゃんが飛び掛かってきたが……、うーん四天王っていうぐらいだし、実力ぐらい把握しときますかね。 戦うのは嫌だけど、こういう面倒なことは思い立ったときにやっておきたい。

 「『ガルム・ナーゲル 』」

 俺の手は光に包まれ、狼の爪の形をかたどる。それを一振りすれば、辺りに衝撃波が吹き荒れた。
 
 「ぐっ!」

 獣人ちゃんは後方へ吹き飛ばされるもダメージは少なめ。他の三人も防御態勢を取っているし、大体防いだっぽい。

 「恐ろし攻撃なのだ……。」

 「まさかこれ程とは……。」

 「まだまだ、本気じゃないんだけどな……。」

 「…………っつ! 良いだろう、俺の本気を見せてやる!」