コメディ・ライト小説(新)

Re: 星と少女と御呪い ( No.6 )
日時: 2021/05/26 18:41
名前: 紅蓮 (ID: fqLv/Uya)

#5 キーパーソン

「ルミエール・アマーリエ、16歳。セント・ルレーヌ魔術学校1年選抜コース…ってわけ。いやー、困った困った。厄介な生徒が入っちゃったなー。」

幾つも蝋燭ろうそくが立ち並ぶ部屋の中で、ある者がボヤく。

「アイツらの事だからさーどうせくだらない人間でも迎え入れると思ったケド、継承の神殿とか何とか…昔の戦争の記録が記されてる所の番人の娘で魔術の才能もある子をメンバーにするなんて、出来損ないの割には見る目あるよねー。」

ジュンエ・マルシア。
17歳。セント・ルレーヌ魔術学校2年。
アジア人とヨーロッパ人のハーフで、髪は黒いが肌は白い。彼女も選抜コースの1人である。

「安心なさいジュンエ。あの娘が何をしでかすのかと臆することはあろうが、たいした事は起こらないでしょう。」

彼女は外を見つめる。

「さすが、やっぱりカフカさんは一味違うねー。」

ジュンエと言う少女の横に居るのはカフカ・アイリス。ジステリア魔術女学院3年で18歳である。
彼女の黄金こがね色の瞳は、見た者を圧倒させる程の美しさ。髪は濁りの無い白銀で、瞳と髪の色が見事に対照的である。また、魔術師3大名家の1つ、アイリス家の長女である。

「選抜コースの者であろうと、私さえいればどうにかなるのです。それに、たかが1年生の1人でしょう。まだ位が低いのだから、大胆な行動は起こせないのですよ。」

「まあ言われてみればそうかもー。しかも、こっち側の計画は完璧だし。」

「ええ、この世に“完璧”など存在しませんでしたが…この計画がこの世初めての“完璧”になりますのよ。」

ここは反政府軍のリーダー室。
部屋は暗く、人目を避けているようにも思える。そして、何かの革で出来た椅子に座るのは、リーダーであるカフカ。幼い頃から魔術の才能を持っており、ジステリアには推薦で入学をしたらしい。その為、反政府軍の一員となるのは容易であったという。

…そもそも彼女。由緒ある家柄の人間であるのに、何故反政府軍になんか入ったのだろう。今の政府に何か恨みでもあるのだろうか…?

_____もう1度言おう。反政府軍のリーダーは、 カフカ・アイリスである。