コメディ・ライト小説(新)

Re: この風船が割れる前に、一つ。 ( No.1 )
日時: 2020/11/13 16:17
名前: 黒狐 (ID: 2fSLq59j)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12920

私は、中学生に進級した。
「ふふっ、お友達、出来るかなあ」
嬉しさの余り、そう言葉が零れた。そして、私はクラス名簿を見る。
金内だから…か…。
あった、一年三組。どんな子がいるのかなと胸を膨らませながら名簿をなぞる。
『花園舞妓』
その名前を見て、背筋が震える。
恐怖からでは無い。きっと、興奮、とか喜び、とかそんな感じから。多分。

教室、それはもう、発狂してしまいそうなくらい綺麗で、新生活を空想させてくれた。
パァン
と手拍子が響いて、教室のざわつきは一気に静まり返った。
「静粛。新生活も落ち着きから」
ちぇー、はぁい
とかそういう声も聞こえた。
「自己紹介。名乗りなさい。出席番号一番から」
戸惑いの声と共に自己紹介が進む。
「次、金内さん」
あ、もう私か。
「はいっ!北沢小学校から来ました、金内舞華って言います。好きな食べ物はイチゴです、どうぞよろしくっ」
ニコっと笑顔を撒く。
「か、カワイー」
って男の子が言ってくれた。
「次、花園さん」
わっ!舞妓ちゃんだぁ、よぉく聞かなきゃ!